各国代表 2021.02.28
フランスラグビー徒然。Février(2月) アイルランド戦勝利の歓喜から一転。クラスター発生の詳細とスコットランド戦中止

フランスラグビー徒然。Février(2月) アイルランド戦勝利の歓喜から一転。クラスター発生の詳細とスコットランド戦中止

[ 福本美由紀 ]

 そんな中、日曜日に陰性の選手と新たに招集された選手が、スコットランド戦の準備をするためにマルクッシ(代表チームの合宿地)に集められた。合宿所に到着後、すぐに検査した結果、キャプテンのFLシャルル・オリヴォン、LOロマン・タオフィフェヌア、PRシリル・バイユ、HOペアト・モヴァカ、FBブリス・デュラン、LOバティスト・プザンティの6人の陽性が確認された。合計16人。クラスターの発生だ。さらにスタッフ2名が「疑いがある」状態と発表があった(この2名については、その後の経過は発表されていない)。

 密閉されたバブルの中で、厳しい感染予防のルールを守ってきたはずなのに、なぜ? 誰もが原因を探った。アイルランド戦前の合宿では31人の選手しか招集できなかったため、7人制代表の選手と合同でインテンシティーの高い試合形式の練習を行っていた。もちろん7人制の選手も陰性を確認してから合流している。

 しかしアイルランド戦の前日に、7人制の選手に陽性反応が確認された。その人数は6人とも7人とも言われており、7人制代表は2月20、21日に行われた1年ぶりの大会になるマドリッド・セブンズを棄権することになった。

 15人制代表のスタッフはそのことを知っていたはずだ。だが試合形式の練習を一緒に行った選手達が、なぜ濃厚接触者と考えられなかったのか? また、アイルランド戦後も、ホテルで祝杯をあげることをなぜ許したのか? もちろんマスクなどしていなかっただろう。選手達は、自分たちは安全なバブルの中にいると信じていたのだから。

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