
【コラム】リーグワン2025-26余話

師弟で支えたスクラム。
プレータイムを大きく伸ばした選手でいえば、リコーブラックラムズ東京の笹川大五もその一人だ。
タイトヘッドプロップとして第4節以降全15試合に先発。リーグトップの成功率を残したスクラムを牽引した。
過去2年はケガに苦しんだ。上腕二頭筋腱断裂でシーズンを全休したのが2シーズン前。昨季は太ももなどの肉離れを「4、5回」繰り返し、満足に出場機会を得られなかった。
プレーシーズンでの取り組みが奏功する。まずはマインドセットを変えた。
「頑張り過ぎないようにしました。いままでは、タックルで刺さりたい、スクラムを押したいという気持ちが強過ぎていた。もしかしたらそれがケガに繋がっていたかもしれません」
パッションという言葉が似合う。気持ちを前面に押し出すタイプだ。
「試合前も(気持ちを)上げようとしてきましたが、いまは抑える方向に…。意識しなくても勝手に上がるので(笑)。そうしたら、普段通り、練習通りのパフォーマンスを出せるようになりました」
師匠直伝のトレーニングも活きた。同じ右PRで今季からプレイングコーチとなったパディー・ライアンから指導を受ける。
「プレシーズンの全体練習が始まる前からフロントローだけはトレーニングを始めていました。パディーが実際にやっているメニューを落とし込んでくれた。キツかったですけど、結果がついてきたのでさすがだなと」
しばらくしてから、パディー本人にも聞いた。前倒しでシーズンをスタートさせたわけをこう解説する。
「うちのフロントローはみんな若いです。エキストラの練習が必要でした。上手くなるのは大変なことだし、強くなるのも簡単ではありません。ハードワークが必要です。みんなすごく頑張ってくれたし、それがいま結果として見えています」
どんな厳しいメニューを課したのかを問えば、「僕は37歳だから全部キツいよ」と笑う。
「ワットバイクを使ったトレーニングは結構やりました。フィットネスをしっかり上げたかったんです。フロントローはデカくないといけないし、強くないといけないけど、フィットネスも必要。ギリギリのところを狙っていくと言いますか、そのバランスが大事です。もちろん、スクラムもハードだったと思います」
新たな役職を得てより多忙になったが、その時間を楽しめている。カール・ホフトFWコーチ、タンバイ・マットソンHCの存在に感謝した。
「二人は僕のメンターで、(選手に集中したい)シーズン中はカールがコーチングを助けてくれます。良い人たちに囲まれているし、選手たちもみんな成長してくれたのでハッピーです」
来季も同じポジションで、チームに貢献する予定だ。




