コラム 2023.07.15

【コラム】ついに今日、デビュー! 新しい日本代表ジャージーは、見た目「少年系」、機能は成熟の一着

[ 成見宏樹 ]
【コラム】ついに今日、デビュー! 新しい日本代表ジャージーは、見た目「少年系」、機能は成熟の一着
7月15日、熊本でデビューする2023年の日本代表ジャージー(撮影 松本かおり)

「着た感じは軽くなったけれど、ファンの皆さんの思いが詰まったジャージー。そういう意味では重みを感じます」

 6月23日、新ジャージー発表会での松田力也の言葉にはひざを打った。7月15日、日本代表は初めてこの衣に袖を通す(リポビタンDチャレンジカップ 18:05開始/日本vs All Blacks XV/熊本・えがお健康スタジアム)。

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 新しい日本代表ジャージーは、昨年7月に全国のラグビーファンから寄せられたジャージーやウエアを引き取り、それをリサイクルした素材で作られている。衣服の大量廃棄が深刻に捉えられる今、作り手として「リサイクル素材」は外せない要件だったそうだ。ラグビーファンから、思い出や汗や、もしかしたら涙も染み込んでいるかもしれないジャージーを1266着も預かって、それが生まれ変わってできた代表ジャージーだなんて、着る方としては、ぐっとくるものがあるだろう。

開発総責任者の石塚正行氏。前回大会時に続いて渾身の一着を世に送り出した(撮影:松本かおり)
2019年時のジャージー発表会(撮影:松本かおり)
歴代の日本代表ジャージーたち。左から1999年大会までのもの、2003年大会、2007年大会、2011年大会、2015年大会(撮影:松本かおり)

 ジャージーが好きだ。収集数は編集長(田村一博氏)ほどではなかったが、二十代の頃は珍しいジャージーを見かけると迷わず買い、結構な数を備蓄していた。ある頃から、人にもらってもらうことが増えて、今は数着しかなくなった。ジャージーは集めるものじゃなくて回すものになった。人に渡していると不思議に誰かから素敵な一品をいただけたりすることもあって、ゼロにはならない。受け取るまでのストーリーがあるので ク◯ジャージーは一枚もない。

 代表系ならファーストジャージーよりも、その練習着や、ローカルクラブのジャージーに惹かれる(フィジーはナンディ航空隊の一枚が最高だった)。が、日本代表のジャージーには以前から興味があった。

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