コラム 2025.06.13
【コラム】リーグワン2024-25余話

【コラム】リーグワン2024-25余話

[ 明石尚之 ]

◾️テコンドーNZチャンピオン。

 同じ日には、LOとFLを兼ねるジャスティン・サングスターにも話を聞けた。

 今季加入で198センチのキウイ。昨季苦戦したラインアウトの要と期待されたが、来日直前のNPCで負傷。左膝の後十字靱帯を断裂し、リハビリの過程でふくらはぎの肉離れも起こしていた。

 それでも、驚異の回復力でシーズン終盤に間に合う。
 6試合に先発し、好調のチームにさらなる追い風をもたらした。

「みんながすぐに自分を迎え入れてくれたので、すごく溶け込みやすかった。試合に出られたのはこの環境が良さが要因だと思っています」

 NPCではベイ・オブ・プレンティー、スーパーラグビーではハリケーンズでプレーしていた28歳は、来日の決断を問われると「自分の環境、視線を変えたかった」と答えた。

「日本は常に来たかった国でもあります。文化に興味があるし、リーグワンも毎年すごくレベルが上がっていました」

 ラグビーに限らず、視野は広く持っている。
 学業優秀。NZの登山家にちなんだ「サー・エドマンド・ヒラリー奨学金」の受賞者として、ワイカイ大の在学時には姉妹提携を結ぶアメリカのローワン大学に1学期留学した。

 2016年には「テコンドーNZ国際オープン」で優勝した異色の経歴も持つ。

「10歳で始めて10年くらい続けました。ラグビーとの両立が難しくて辞めましたが。テコンドーはしっかりと重心を下げて、早く動かないといけません。柔軟性、スピードはいまのラグビーにも繋がっているかな」

 来シーズンは開幕からタイトファイブの競争を激化させる。

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