関東高校大会、流経大柏が國栃に逆転勝利ほか、1日目全14試合をリポート
Eブロック➀
明和県央 17-3 清真学園
明和県央が序盤からコンタクト力のあるFWを主体にしてペースを掌握。敵陣深くでのラインアウトでミスを重ねるなど、なかなかスコアを奪えなかったが、12分、19分に連続トライで前半を10-0で折り返す。一方の清真学園は3年生がタイトファイブの5人のみと若い布陣も、後半の序盤は敵陣で深くで相手を釘付けにする。ただ、父が和田健一監督のSO和田健太郎②らを中心に攻撃を組み立てたが、11分のPGで差を縮めたのが最後のスコア。直後に、体の強さを見せていた明和県央のNO8、笹本友輪主将③が2トライを挙げて勝負を決めた。
Eブロック②
法政二 22-7 成城学園
個性的なチームの激突で、会場が熱気に包まれた。法政二が後半20分にPGを沈め、15点差に突き放すまではまったく予断を許さない勝負。法政二の意図的なBKアタックと、FWの運動量で最後に違いを見せた。法政二は後半に入ってフロントローがより活発にボールに絡んでいったのが印象的。勝負どころの場面で、自陣ディフェンスから切り返し、取り切ったトライは鮮やかだった。192㌢のFB平野仁③などタレントも光る。成城学園も184㌢のCTB吉田有佑③、NO8舩越乙夢(とむ)③ら、サイズと機動力を兼備した好選手が躍動。潜在能力の高さを感じさせた。
Dブロック➀
目黒学院 24-19 慶應
和田康二新監督率いる慶應が、先制トライこそ許すも、ほとんどの時間を自分たちのペースで戦った。前半22分にはCTB脇龍之介②のトライで点差を縮め、後半4分に12-7と逆転。一度は追いつかれるも、PR恩田優一郎主将③のトライで再び引き離した。だが最後に勝ち星を挙げたのは目黒学院だった。先制トライのモールで自信をつけ、後半の3トライも数少ないチャンスをすべてモールでものにした。終盤は中盤エリアからでも前進し、チャンスメイク。後半23分には22㍍線外側からモールで走り切って逆転トライを奪った。
Dブロック②
日大明誠 17-7 熊谷工
日大明誠が名門を撃破、地元・山梨私学勢の底力を見せた。日大明誠は35年ぶり4回目の出場で、「初出場のようなもの。この舞台では、とにかく自信をつけてほしかった」と金田真幸監督。金田監督は社会科の先生で、自身は陸上競技中長距離出身、ラグビー経験はない。部員47人(うちマネージャー11人)の明誠は身体能力の高い熊谷工にもフィジカルで奮闘し、後半2トライ1Gを挙げ逆転勝利を収めた。集中力あるアタックが後半に実ったが、起点はディフェンスだ。後半11分に15-7(G成功で17-7に)と突き放したトライも、自陣で守り粘ったターンオーバーからの一撃、FB柏崎竜希③が走り切った。