国内 2021.10.17

流経大31-27関東学大。劇的な今季初勝利! 開幕2連敗から「自分たちのラグビーをもう1回」と再起。

[ 向 風見也 ]
流経大31-27関東学大。劇的な今季初勝利! 開幕2連敗から「自分たちのラグビーをもう1回」と再起。
後半41分に決勝トライを決めた流経大FB河野竣太副将。俊足とキックが要所で輝いた(撮影:福島宏治)
後半31分に流経大FL當眞真が一時退場に(撮影:福島宏治)
そして後半36分、関東学大逆転。WTB阿部竜二が左隅に飛び込んだ(撮影:福島宏治)
愚直に前進、関東学大FW。最後の最後でひっくり返された(撮影:福島宏治)

 今季初白星を挙げる。流経大ラグビー部の西山大樹主将が、取材用の撮影レンズに向けて述べる。

「2戦を落としていたなかでの勝利。素直に嬉しく思います」

 10月16日、茨城県内の本拠地グラウンド。冷たい風が横殴りの雨を作り、人工芝の所々に水たまりができた。流経大が関東大学リーグ戦1部の3戦目に臨む。

 試合終了間際にFBの河野竣太副将がトライとコンバージョンゴールを決め、31―27と逆転勝利。フィフティーンは安堵したか。

 前年度の成績は8チーム中2位も、今季は初戦から同6位の大東大、同5位の中大に連敗。同7位の関東学大とぶつかる今度のゲームへは、背水の陣で臨んでいたような。

 ただ、内山達二監督は「負けた過去は変わらない。きょう、これからに集中していた。特に、追い込まれていた精神状態ではなかったと思います」。西山はこうだ。

「連敗するなか、もう1回、自分たちのラグビーをやり直そうという意識で練習してきました」

 勝つのは大変だった。試合開始早々に自陣でキックミスと反則を重ね、0—3と先制を許す。前半10分には自軍キックオフからプレッシャーをかけて7―3と逆転するが、終始、防御を崩すのに手こずる。西山は続ける。

「自分たちの(ボールを動かす)ラグビーをするなか、どんどん前に来るディフェンスだなと感じていました」

 この日まで1勝1敗の関東学大は、横幅を保った防御ラインを鋭くせり上げる。特に、球を蹴った後のラインの繋がりは見事。球の落下地点の周りから壁を作り、強力なランナーを大外へ相手を追い込む。タッチラインの外へ追い出したり、落球を誘ったり。

「夏合宿からフォーカスしてきたディフェンスには、皆も自信を持っていた」

PICK UP