天理、同志社を破った好調・近大に、京産大が16-12で勝利!関西リーグは大混戦!
大方の予想は外れた。
昨季日本一の天理大と同志社大を破り、初の関西制覇へ勢いに乗る近大が敗れた。
前日までの暑さはなくなり、肌寒い一日となった10月17日。滋賀は皇子山総合運動公園陸上競技場で、関西大学Aリーグの2試合がおこなわれた。第1試合は近大と京産大が戦い、京産大が16-12で逃げ切った。
「まずフィジカルバトルで負けないこと。そしてセットプレーでプレッシャーをかけて相手の勢いのあるプレーをさせないように、と話していた」と廣瀬佳司監督。描いたプラン通りに試合は進んだ。
先制トライは風下の近大が奪う。
6分、敵陣ゴール前のスクラムで相手の反則を奪い、攻守を逆転させると、最後はCTB中洲晴陽が防御を切り裂いてインゴールに入った。
序盤はスクラムで判定勝ちしていた近大だったが、ブレイクダウンのプレッシャーに苦しみなかなか前に出られず、20分過ぎにはスクラムでコラプシングの反則を取られた。
京産大は26分にペナルティゴールで差を詰め(3-5)、28分にはキック合戦を制して、モールで押し込んだ(10-5)。
逆転に成功し、なおもスクラムでは続けて相手のペナルティを引き出す。前半終了間際にもゴール前でモールのチャンスがあったが、ここはオブストラクションの痛いミスで得点とはならなかった。
ただ風下に回った後半も焦りはなかった。
スクラムで引き続き優位に立ち、近大がアタックでミスを重ねたことで、先へ先へとスコアを刻む。24分までに2PGを加え、16-5とリードを広げた。
強い風が吹く悪条件の中でも、すべてのゴールを成功させたFB竹下拓己は、秋の公式戦初先発。プレイヤー・オブ・ザ・マッチにも選ばれ、指揮官の起用に応えた。
試合終盤は近大が反撃に出て、敵陣深くで戦い続けるも、なかなか防御網をこじ開けることができない。WTB宮宗翔が突破したときには39分を回っていた。
中島茂総監督は「スクラムをうまく組めず、ラインアウトの獲得率も悪かった。まずFW戦で完敗。ハンドリングエラーも多く、展開ラグビーもできなかった。今日は全く近大らしいラグビーができませんでした」と振り返る。
開幕から2連勝と、自信を持って挑んだ試合だっただけに、悔しさは一層大きい結果となった。