コラム 2020.10.15

【コラム】踏み出すということ

[ 直江光信 ]
【コラム】踏み出すということ
9月に福岡県で開催された宿泊ありの広域大会。この時代状況に対する、ラグビー指導者たちの前向きな姿勢が具現化された。写真は屈指の好勝負となった東福岡vs天理(撮影:上野弘明)

 夢でも見ているのかな。

 ありきたりな表現だけれど、本当にそう思った。目まぐるしく動くボール。重量感ある身体が激しく衝突する音。飛び交う指示の声と荒々しい息づかい。空気を震わせるホイッスルの鋭い響き。すっかり忘れかけていたラグビーの光景が、4面のグラウンドのあちこちに広がっている。

 9月中旬。福岡県宗像市のグローバルアリーナで開催された「第1回GAラグビーフェスティバル」を取材した。もともとは夏の鍛錬期が明け花園予選が始まる前のこの時期に試合機会を作る目的で2年前にスタートしたイベントで、昨年は1年生にフォーカスした『ルーキーズカップ』(全国の12校が出場)として開催され、今年から2、3年生も参加する交流戦も含めた大会としてリニューアルされた。今回はルーキーズカップに5校、交流戦に7校がエントリーし、サニックスワールドユースでおなじみの充実した環境の中、3日間に渡って清々しい戦いを繰り広げた。

PICK UP