国内 2025.09.08

【2025年度戦力分析・青山学院大学】継続のスクラム、進化の攻撃。

[ 編集部 ]
【2025年度戦力分析・青山学院大学】継続のスクラム、進化の攻撃。
FL八尋祥吾(撮影:長尾亜紀)

[青山学院大学(昨季大学選手権3回戦進出/関東大学対抗戦A 5位)]

 昨季はスクラムの本格強化も奏功し30年ぶり3度目の大学選手権出場を果たしたが、ベスト8はならず。30年前の選手権メンバーで就任2年目の糊谷浩孝HCの下、今季はボールを動かしてアタックするスタイルに進化。キーマンはテンポ形成を担うバイスのSH小林純岳(4年)だ。スクラム強化も継続し、糊谷HCのクボタ同期である田中宏治ACに加えて、「今季からクボタの後輩の伊藤(邦行)に週3回スクラムを見てもらっています」(糊谷HC)。

 迎えた初参戦の春季大会Bグループでは流経大、立正大、慶大から白星を奪って3位(3勝2敗)。指揮官は「アタックのバリエーションが増えて選手もやりやすくなったようです」と手応えをつかんだ一方、パフォーマンスの一貫性を課題に挙げた。猛タックラーで鳴らすFL八尋祥吾主将(4年)も「良い時は良く、悪い時は悪いという傾向が顕著」と同じ認識だ。秋に向けては「帝京、早稲田、明治にスター性で劣る分、運動量やチーム力で勝負したい」(八尋主将)と意気込み、リロードやポジショニングの速度を高め、チーム力で圧倒する姿を思い描く。

 打開力のある昨季主力の大駒はLO荒川真斗(4年)やNO8内藤基(4年)ら。昨季の選手権出場の果実として実力上位校との夏季練習試合が実現し、菅平では関西春季T初優勝の立命大、近大、昨季リーグ戦王者の大東大と腕試しをした。その先に見据える目標は、4年生たちで決めた初の選手権ベスト8。糊谷HCは「目標達成のために開幕戦の慶應戦が必勝」として、まず対抗戦初戦へ照準を合わせている。

(文:多羅正崇)

※ラグビーマガジン10月号(8月25日発売)の「大学ラグビー主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月17日 vs近畿大●24-54
8月20日 vs立命館大●7-43
8月23日 vs学習院大○48-0 ※定期戦

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