日本代表 2025.09.07

【日本代表】PNC予選プール第2戦でアメリカに大勝。1位通過でトンガとの準決勝へ。

[ 編集部 ]
【日本代表】PNC予選プール第2戦でアメリカに大勝。1位通過でトンガとの準決勝へ。
トライを挙げたWTB石田吉平©JRFU

■アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025
・9月6日@ハート・ヘルス・パーク(サクラメント)
【日本 47-21 アメリカ】

 環太平洋6か国によるコンペティション「パシフィックネーションズカップ(PNC)」、日本代表のプールB第2戦がアメリカ・サクラメントでおこなわれた。

 カナダとの初戦では前半苦しみながら後半に突き放して57-15と大勝したジャパン。第2戦ではアメリカと対戦し、47-21で破った。

 日本は序盤からラインアウトにスクラムと、セットプレーでプレッシャーをかけ、ペースを握った。

 両WTBのゲインやSH福田健太のラインブレイクなどで敵陣深くに侵入。そこではボールを手放したが、12分に先制トライを挙げた。
 キックチャージを起点に右外に展開、両チーム最多のタックル回数(21回)も記録したFLベン・ガンダーが一人を外してトライラインを割った。

 その後も、FL下川甲嗣のラインアウトスティールやFLガンダーのスティール(ジャッカル)など安定したディフェンスを見せ、22分には1本目から圧倒したスクラムをゴール前で押し切った(NO8ファカタヴァ アマトのトライ)。

 その4分後にもスクラムで相手の反則を誘ってゴール前に迫ると、LOワーナー・ディアンズが豪快なランで4、5人を弾いてトライゾーンに入った。

 21-0と先行してからはしかし、アメリカに自陣深くへの侵入をたびたび許す。
 ゴール前に迫られると、高い決定力を見せられた。

 33分にこそ、オフロードパスの連続で下川のトライに繋げるも、30分、38分にはHOカペリ・ピフェリレティシアに二度の突破を許した。

 ただ、28-14で迎えた後半は勢いを取り戻した。
 6分にはPR竹内柊平のラック脇の突破を起点に、右タッチライン際を駆けたNO8ファカタヴァが2トライ目を挙げた。

 その後は一進一退の攻防が続いたが、ジャパンはWTB石田吉平のスティール、CTBディラン・ライリーのタックルなどで失点を防ぐ。
 追加点は22分だ。カウンターアタックから敵陣22メートルライン内に入り、最後は右ライン際に回り込んだLOワーナーへSH藤原忍がラストパスを送った。

 ワーナーはその直後にも相手を抱え上げてターンオーバーを誘うなど、キャプテンとして十二分にチームに貢献した。

 30分には初キャップを獲得したFL奥井章仁がタックルで相手の落球を誘い、その球を生かす。こちらも代表デビューのWTB木田晴斗らのランでゲインラインを突破し続けた。
 最後はWTB石田が押さえ、47-14までリードを広げた。

 試合終了間際にはまたしてもゴール前でのパワープレーに屈して3トライ目を献上したが、最終スコアは47-21。2試合とも大差で勝利を収め、プールB1位通過を決めた。

 エディー・ジョーンズHCは後半の戦いを評価。「前半はスピードを持って簡単にトライを取ることができていたが、その後も試合の状況や相手の動きに応じて対応できていた。特に後半20分~30分でうまくゲームをコントロールしてアメリカを完全に封じていた。見ていて感心した」と試合を振り返った。

 ただし、「唯一気に食わなかったのは最後の失トライ。ああいうトライの取られ方はしたくないです。次に対戦する体重の重いトンガと対して、ゴール前での攻撃を跳ね返せるようになりたい」と次戦に向けた課題も挙げた。
 前週の試合に続き、この日も不用意なペナルティを多く重ねた。回数は相手よりも2つ多い12回。パワフルなランナーを勢いづかせないためにも、規律の修正は必須だ。

 プールA2位のトンガとは9月14日に準決勝で対戦する。3位決定戦、決勝は同20日におこなわれる。

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