国内 2025.09.07

【2025年度戦力分析・筑波大学】狂う覚悟で挑む秋。

[ 編集部 ]
【2025年度戦力分析・筑波大学】狂う覚悟で挑む秋。
SO楢本幹志朗副将(撮影:福島宏治)

[筑波大学(昨季関東大学対抗戦A 6位)]

 ピッチ内のスローガンは、荒々しいプレーを強調した『狂う』。対抗戦6位で3季ぶりに選手権出場を逃した昨季の反省から生まれた。ピッチ外のスローガンは、目標である日本一にふさわしくあろうとする『小事徹底』。他大学より比較的自由度の高い生活環境にも規律を求めた。

 さらに課題だったフィジカルの強化を目的に「早朝筋トレ」を導入。それまで個人に任されていた筋力トレーニングを、共有のウエイト場を使用できる朝6時半から全員でおこなうようにした。チームの根本は「接点・泥臭く・走り勝つ」(SO楢本幹志朗副将(4年))で変わらないが、スタイル体現のための練習設計は変わった。「去年は『しつこく動き回る』などの基礎部分が育たないまま秋に入ってしまいました。今年は『走る』『体を当てる』といったベースアップを一貫してやっています」(嶋﨑達也監督)。

 U23日本代表のSH高橋佑太朗主将(4年)、WTB増山将(3年)、BR磯部俊太朗(3年)をはじめ、今年JAPAN  合宿に参加したLO/BR中森真翔(2年)などタレントは対抗戦上位に引けを取らない。ルーキーではBR新里堅志、優勝した東日本セブンズ出場のBR野口健、WTB深田衣咲もメンバーに絡みそうだ。

 春季大会Bグループでは全勝優勝を果たしたが、高橋主将が春のベストゲームに挙げたのは52-29で快勝した天理大戦。「ゴール前の粘り強いディフェンスなど、やりたいことができました」(高橋主将)。ただし最終盤に失点する課題もあると話し、まずは2季ぶりの選手権出場へ向けて精度を高めていく。

(文:多羅正崇) 

※ラグビーマガジン10月号(8月25日発売)の「大学ラグビー主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月14日 vs明治大○31-22
8月18日 vs東洋大○61-26
8月22日 vs関西学院大○35-14

PICK UP