国内 2021.01.25
天理大学特集! 2年前の決勝で「敗戦を新しい力に」(後編)

天理大学特集! 2年前の決勝で「敗戦を新しい力に」(後編)

[ 編集部 ]

――4年間を振り返ると。

島根 この4年間、3年の近大戦だけ首をケガして出なかっただけで、ずっと先発で試合に出させてもらった。もっともチームに関われたと思うので、そのぶん、明治との試合では、天理らしく最後までやりきる姿を見せられたのがよかったのかなと。いちばん悔しいのは出ていた後輩だと思うので、彼らが引っ張っていってほしい。小松監督も最後に「以前(7年前)はパッと出て準優勝だったけど、今回は、これからも勝っていけるチームになってる」と言われた。自分もそう思うので、この悔しさを胸に頑張っていってほしい。

――明治の喜ぶ姿を見ていた。

島根 小松監督は「この悔しさを持って、またここに帰ってこよう」とおっしゃっていました。去年は東海に負けて(決勝の前に)終わってしまった。目の前で見たら、悔しいと思う。それが新しい力になれば。

佐藤 僕はめちゃくちゃ悔しかったんですけど、いい仲間と最高に楽しいシ—ズンを過ごせた。社会人でもトップリーグ目指して頑張ります。

加藤 僕は強くないチームから入学して、いちばん下のチームからスタートしたんですけど、ここにいるすごい選手とラグビー出来て幸せでした。後輩たちへは、スクラムは日本一のままで、たとえ試合で負けてもスクラムでは負けてほしくない。

――チーム内で組むのがいちばん大変だとか。

加藤 チームで組むと普通に負けます。残る1列は本当に強いので、大丈夫です。1番も3番も強い選手はいっぱいいる。

由良 僕は1年生から試合に出てはいたんですけど、定着することはなくて、抜いたり抜かれたり。ケガしているのに無理して「いきます」と言って、いいプレー出来ずに落とされたりもした。3、4年ではケガをしていないので、今思えば、あそこで頑張ってよかったのかなと。佐藤も言っていたみたいに、こんなに競争しあって、強いメンバーと天理でラグビー出来て幸せでした。

マキシ 3年生まではケガもあって、シーズン通して全部の試合に出られたのは今年が初めて。それがよかったなと思います。トップリーグでは島根とライバルになる。

――マキシ選手はクボタで、島根主将はパナソニック。

島根 同じポジションの堀江さんも坂手さんも、バックローから転向しているのがパナソニックを選んだ理由の―つです。2人から色々教わって成長していきたい。日本代表になれるように、努力し続けたい。

由良 みんな、社会人で敵になると思ったら嫌ですね。勝つ気でやりますけど。

マキシ まずは昇格しないと。

由良 もちろん!

HO島根一磨主将(撮影:江見洋子)

◎第55回大学選手権決勝(2019年1月12日) 明治大22―17天理大

【明治大メンバー】
1.安昌豪 2.武井日向 3.祝原涼介 4.片倉康瑛 5.箸本龍雅 6.石井洋介 7.井上遼 8.坂和樹 9.福田健太 10.忽那鐘太 11.髙橋汰地 12.射場大輔 13.森勇登 14.山崎洋之 15.山沢京平 16.松岡賢太 17.齊藤剣 18.吉岡大貴 19.小宮カズミ 20.朝長駿 21.松尾将太郎 22.児玉樹 23.山村知也

【天理大メンバー】
1.加藤滉紫 2.島根一磨 3.小鍜治悠太 4.由良祥一 5.アシペリ・モアラ 6.岡山仙治 7.佐藤慶 8.ファウルア・マキシ 9.藤原忍 10.松永拓朗 11.中野豪 12.池永玄太郎 13.シオサイア・フィフィタ 14.久保直人 15.立見聡明 16.内山友貴 17.谷口祐一郎 18.山川力優 19.ジョネ・ケレビ 20.松岡大和 21.小畑拓也 22.野田涼太 23.松田信夫

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『ラグビーマガジン2021年3月号』
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