コラム
2020.10.01
【コラム】聖地の匂い
客席、グラウンドなど建物全体を屋根が覆う新秩父宮は、東京ドームのような雰囲気をイメージすると分かりやすい。収容人数は今とほぼ同じ2万数千人になる見通し。場所は少し北に移り、明治神宮第二球場の跡地となる。現在の秩父宮は新スタジアムの完成後に取り壊される予定だ。
完成時期は当初2026年が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響などで後ろ倒しになるとJSCは説明する。一方で、日本ラグビー協会の創設100周年となる26年11月までに完成させた方がいいという意見も出ているという。
当初、約200億円とみられていた建て替えの事業費はアリーナ化によって2~3倍に増える見通し。屋根を開閉式にすると費用がさらに2倍に膨らむ恐れもあるといい、固定式の方向になっている。そうなると芝は人工芝になる可能性が高い。
細部は未定とはいえ、秩父宮は近い将来、高い確率で「アリーナ型+人工芝」のスタジアムになる。これではラグビーの姿が変わってしまうと懸念する声もあるだろう。