コラム 2020.08.21

【コラム】スガダイラは生きている。

[ 成見宏樹 ]
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【コラム】スガダイラは生きている。
菅平高原の9番グラウンドは湿地に囲まれていて、ボールがネットの外に出ると難儀。部員はタモを持って(撮影:長岡洋幸)

「吉岡先生、さすがだね。長年の経験で培ったマネジメント能力! そんなふうに言われるんだけどさ、まったくの偶然なの。次から次へ話がまとまって」

 ラグビー合宿の聖地と言われる長野県上田市菅平高原。昨年はイタリア代表もやってきたこの場所は、芝、人工芝のラグビーグラウンド合わせて104面を擁する夏のラグビーカントリーだ。

例年ならば8月上旬は、高校生たちの期間。日本一を目指す強豪校から、県の1回戦突破を睨むチームまで、日本中からラグビー部が集まる。なぜ、期間が決まっているかというと、菅平が、練習試合の機会を求めて来る場所だから。初夏はサッカーも混じる中、小中学生が。高校は8月半ばまで、その後、大学体育会……と、カテゴリーごとに集まる。

 今年、このウイルス感染拡大の状況下で、ほとんどの合宿が中止となる中、最も多くのチームが集まったのが、高校ラグビーだった。

 夏合宿、菅平がいかに高校ラグビーにとって重要なのか、また高校ラグビーが菅平にとって欠かせないものなのかがうかがえる現象だった。

 その菅平で神がかりの出来事があった。9番グラウンドの不思議と呼ぼう。

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