その他 2020.07.17
【再録・ジャパン_07】廣瀬俊朗[2002年7月号/選手秘話]

【再録・ジャパン_07】廣瀬俊朗[2002年7月号/選手秘話]

[ 編集部 ]

 指定校推薦で慶應義塾大学理工学部へ進学。機械工学科で、建築物のたわみや、飛行機の揚力の実験、計算など、多岐にわたる専門知識を学んでいる。英語で書かれた分厚い教科書を渡されて苦しむことも。授業はほぼ毎日あり、弟と2人暮らしのマンション(日吉)から原付バイクで通っている。

 無駄を嫌い、だらだらと時間が流れることを好まない。

「以前に本で『克己』という言葉を知って、それを大事にしています。しんどい生き方だと思いますけど、自分に厳しくする。練習も文句は言うけどまじめにやる。時間も無駄にしないように、朝起きて、授業まで時間があっても、音楽を聴いたり、何かやってますね」

 休日は、映画のビデオを見る。最近は『コレリー大尉のマンドリン』『レオン』に感動。

「まだ、進路は決めていません。建築に行きたかったのですが、建築は絵が描けないと駄目だと言われて。だから、音楽のほうに進もうかと。周波数とかですね。大学院で勉強を続けることも考えています。ただ、大学院に行くとラグビーができなくなるでしょう。もし、大学院で勉強しながらでも、強いチームでやれるなら、それが一番いいですけど」

 まだ3年生になったばかりだが、ラグビーが企業から離れ、オープンクラブ化する傾向のなか、僅かな望みを抱く。だが、胸中は複雑だ。

「選手としては日本代表が目標ですけど、契約選手になると、その間、仕事ができないというなら、仕事を選ぶかもしれない。でも、目の前にワールドカップがあるとしたら、そっちにするかなあ…。う~ん、今の気持ちでは、やはり契約選手にはならないですね」

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