【コーチングアワード】 日本代表ジョセフHCに特別大賞、最優秀賞は早大・相良監督
そして、チームに変革を起こし、これまでのチーム力を明らかに飛躍させた指導者へ贈られる「変革賞」は、関西学院大学前監督の牟田至氏が受賞。学生主体の運営方針を尊重し、学生たちに寄り添いながらチーム作りをおこない、低迷していたチームを関西大学Aリーグ3位、全国大学選手権準々決勝では関東大学対抗戦1位の明治大学に14-22と敗れたものの善戦し、ベスト8へ導いた手腕が評価された。
ラグビーの中央勢(関東、関西の優勢)に対して、地方からの果敢なチャレンジと開拓の精神で、新しいラグビー文化を全国にアピールした指導者へ贈られる「フロンティア賞」には、徳島県立城東高校の伊達圭太監督、埼玉県立浦和高校の三宅邦隆監督、U17東海ブロック代表の桑原立監督が選ばれた。
徳島県立城東高校は徳島県内屈指の進学校であり、伊達監督は限られた戦力のなかで自チームの力を最大限発揮させるコーチングをおこない、全国高校選抜大会においては予選リーグで強豪校の慶應義塾と札幌山の手を破り2勝、第99回全国高校大会においても2回戦進出を果たした。
浦和高校の三宅監督は、選手に自主性を持たせるコーチングをおこない、全国屈指の進学校でありながら、第99回全国高校大会においてベスト16に進出。「文武両道」を体現するチームを作り上げた。
桑原氏は、KOBELCO CUP 2019 第15回全国高校合同チーム大会において、U17東海ブロック代表を史上初めてカップトーナメント進出へと導いた。
そして、チーム全員のスキルレベルを著しく伸ばし、選手個々の強みを十分に引き出した指導者に贈られる「スキルコーチング賞」は、全国ジュニア群馬県スクール代表の佐藤善信監督と、全国ジュニア大分県代表の衛藤伸仁監督が選出された。
佐藤氏の指導により、群馬県スクール代表は選手全員が高いスキルを披露。特にハンドリングとキッキングのスキルは目を見張るものがあったと評価された。
衛藤監督が率いた大分県のジュニア代表チームは、ラックを極力作らず、ボールを積極的に動かすラグビーを展開。特にオフロードパスのスキルが高く、見る者を魅了した。
最後に、日本代表カテゴリーコーチ賞は、U20日本代表の水間良武ヘッドコーチと女子15人制日本代表のレスリー・マッケンジー ヘッドコーチに贈られた。
水間氏は、選手と密にコミュニケーションを図り、チームミーティングで選手にプレゼンテーションさせるなど、主体性を育むチーム作りをおこない、ワールドラグビーU20トロフィー2019で優勝。ワールドラグビーU20チャンピオンシップへ昇格を果たした。
マッケンジー ヘッドコーチ率いる女子15人制日本代表は、敵地・スコットランドで史上初めて女子スコットランド代表と対戦し、スピードと素早いパスワークを軸に戦い、 24-20で初勝利を挙げた。