国内 2019.07.01
新トップリーグ構想 < 6月17日取材:太田治 新トップリーグチェアマン インタビュー >

新トップリーグ構想 < 6月17日取材:太田治 新トップリーグチェアマン インタビュー >

2022年1月開始は固定。8月下旬にメディア発表へ。地域性を高め、競技力と集客力の高いリーグを目指す

[ 成見宏樹 ]

「…内容的には少子高齢化や世界ラグビーの変化、スポーツビジネスの変化、トップリーグ企業の変化等、日本ラグビーを取り巻く環境が厳しい中、日本ラグビー及びTLをどのように発展させればよいのかを纏めたものです。そのポイントは、集客の向上です。TLの過去16年間の集客の実績は、1試合当り4000人前後で推移しています。2018年時点では3887人でした。なんとかこの数字をUPさせたいと考えています。10年後には満員のスタジアムでトップリーグの試合開催できたらと強く願っています。」

——その次の動きとして、4月25日の発表内容があるのですね。

太田「8チーム×3というフォーマットも、開催時期も、確定したものは一つもありません。ただ、いまの状況下(日本代表の強化の方向性)の考え方でいくと、このようなフォーマットも想定できるよ…ということを示して、チームの皆さんと議論を深めたいと思い、TLの代表者会議で提案をしました。それが、言葉先行で取り上げられた感があります」

——とは言え、8月末には新リーグについての発表が控えていますね。4月25日以降は、チーム側とは、どんなやり取りを。

太田「全24チームから、新しいリーグに対する参加の意思表示を待っているところです。リーグ側が求める参加要件との絡みもあり、足並みはそろっていませんが、参加チームは8月上旬までに回答をもらう予定です。そこを最終ラインに据えて、全体への説明は5月にも行いましたし、チームに対し個別訪問して意見を伺っています」

TL参加チームに求める3点

——参加要件にはどんなものがありますか。その基準を満たしていないと、下部を含めた新しいTLには参加できないのですよね。概要だけでも。

太田「具体的にはまだ決まっておりません。事業性と地域性、国際競争力に関わる事柄です。事業性でいうと、リーグとチームが共にファン目線を追求する事。地域性は、ホストエリア、ホストスタジアム中心に自治体との連携を図る。国際競争性は、トップ同士の均衡した大会形式を図り、国際大会の創設という方向性をチームに伝えました。例えばホームエリアでのスタジアムの使用。次にチームの中でしっかりとチケットセールス機能をチームにもってもらいたいし、『ホームエリア』での普及、アカデミー活動をチームが積極的に展開することも将来的に考えてもらいたいです」

——この要件を、企業スポーツの中で持ってほしいということですね。4月の会見では、「企業スポーツの堅持」にも触れていた。チームのプロ化は、しないと。

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