国内
2019.02.07
「チャレンジJ9」キックオフ宣言。
南アの名SHの遺志を、日本で引き継ぐ。
2月7日、都内で「チャレンジJ9」キックオフ宣言と名付けた会見が開かれた。
出席したのは、元日本代表主将・廣瀬俊朗氏、ラグビージャーナリストの村上晃一氏、帝京平成大学の井手口直子教授の3名。
会見の最初に、廣瀬俊朗氏が宣言した。
「ラグビーを愛するものとして、全身の筋肉が徐々に失われていく難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療法と患者の方たちへのサポートのための寄付を呼びかける活動をはじめることを宣言します」
「J」は、17年2月6日に45歳の若さで他界した南アフリカ代表SH、ユースト・ファンデルヴェストハイゼン氏(Joost van der Westhuizen)の頭文字。「9」はポジションだ。故人は188㌢、88㌔の大型SH。1995年、南アフリカで開催された第3回ワールドカップで、南アフリカ代表として活躍。ニュージーランドとの決勝戦では、当時怪物と呼ばれたWTB ジョナ・ロムーの突進を止め、南アフリカ初優勝の原動力となった。
現役時代は南アのプレーヤーオブザイヤーを6度受賞。まさに国を代表する名選手だったが、引退から5年後の2008年、ALSを発症。2011年に病を公表した後は、亡くなるまで病気への理解と治療法、研究開発のための活動を続けた。「J9」とはその活動を指し、現在は南アで彼の名前を冠せられた患者支援センターが作られている。
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