日本代表 2019.02.06

ラグビー日本代表候補、始動。山沢拓也が整える身体と技術。

[ 向 風見也 ]
ラグビー日本代表候補、始動。山沢拓也が整える身体と技術。
ワールドカップへ向けた日本代表トレーニングスコッドのキャンプに参加している山沢拓也(撮影:松本かおり)

 故障明けの山沢拓也は、早く試合がしたいと腕をぶす。本格的に競技を始めた頃から出場が期待された、ラグビーワールドカップ日本大会を見据える。司令塔のSOとして、チームの要求に応えながらも自身の持ち味も発揮したい。

「久々にラグビーができることを楽しみながらやりたいかな、と思います」

 2月4日、東京・町田キヤノンスポーツパーク。日本代表候補に相当するラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)がキャンプ最初の本格的なトレーニングを始めていた。

 山沢は12月中旬から休暇が与えられるRWCTSにこそ含まれなかったものの、ナショナル・デベロップメント・スコッドの一員としてキャンプに参加する。

 昨秋に古傷の左ひざを痛めたためグラウンドを離れていたが、今回のフィットネステストでメンバー中トップクラスの数値をたたき出した。某選手いわく「皆、自己ベストよりは記録が落ちていたけど、山沢はそれを更新していた」。怪我のない時は居残り練習を欠かさない努力家は、その態度で意識の高さを示す。

 キャンプは週末に休息を入れながら、3月1日まで約4週間、実施される。以後は一部のメンバーがスーパーラグビーに参戦するサンウルブズへ加わったり、残された選手が海外で試合をしたりする。

 しばらく実戦から遠ざかっている山沢は、「10月からプレーできていないので、試合で経験値を上げていきたいです。試合でしか学べないこともあると思うので」。試合勘を養うべく、ゲームのある時期までにはコンディションを整えたいという。オフがあれば出身の筑波大近くの接骨院へ出向き、「いままでの怪我によって生じた身体の歪みを調整」している。

「いまはまだコンタクト(ぶつかり合い)はしていないですけど、ある程度は(プレーが)できる状態です。次に怪我をしたら意味がないので、焦り過ぎず、うまくやっていきたいです」

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