サントリーがトヨタとの全勝対決制す。神戸製鋼も5連勝、キヤノンはリコーに競り勝つ。
ジャパンラグビートップリーグは3月27日、第5節の3試合がおこなわれ、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で開催されたトヨタ自動車ヴェルブリッツ対サントリーサンゴリアスの全勝対決は、39-36でサントリーが制した。サントリーはレッドカンファレンスの首位をキープ。
ホワイトカンファレンスでは、神戸製鋼コベルコスティーラーズがヤマハ発動機ジュビロを53ー22で下して5連勝となり、キヤノンイーグルスはリコーブラックラムズに31ー28で競り勝った。
瑞穂での熱闘。前半をリードしたのはホームチームのトヨタだった。
21分までにサントリーに2トライを許したが、トヨタはSOライオネル・クロニエがペナルティゴール(PG)3連続成功で得点を重ねた。26分にはサントリーがパスを乱し、トヨタがプレッシャーをかけてボールを奪い返し、FL吉田杏が抜けて逆転トライ。
35分にはサントリーのラインアウト失敗からトヨタがボールをつないで攻め上がり、FBウィリー・ルルーのキックに反応したCTBマレ・サウがキャッチしてゴールラインを割り、追加点を挙げた。
ハーフタイム前にはクロニエが約45メートルのPGを決め、14点リードで折り返した。
だが、追うサントリーは後半早々に流れを変える。
「後半の入りでボールをキープしてフェイズを重ねながらプレーすることを意識した」(サントリー:ミルトン・ヘイグ監督)
44分(後半4分)、FWがスクラムで押し勝って敵陣深くのラインアウトへと移り、モールでゴールに迫ったあとボールを動かし、SOボーデン・バレットからのキックパスを左外でキャッチしたWTBテビタ・リーがトライゲッターとなった。
48分にはハイボールを使ってからのアタックでつなぎ、FLショーン・マクマーンらの力走でチャンスを拡大、右外でFLツイ ヘンドリックからオフロードパスをもらったWTB中野将伍が内に切り込んでゴールへ駆け抜け、2点差に詰めた。
その後、トヨタにPGを許し5点差とされたサントリーだが、63分、左外にいたNO8テビタ・タタフが突破し、HO中村駿太、WTBリーとつなぎ、同点トライが生まれた。
勢いづいたサントリーはさらに67分、FL小澤直輝の力走で敵陣22メートルライン内に入り、たたみかけ、ツイがランで勝負し勝ち越した。
7点ビハインドとなったトヨタも粘り、76分、敵陣深くのスクラムで押し勝ち、アドバンテージを得て攻め、WTB岡田優輝がゴールラインを割って中央に持ち込み、トライ。コンバージョン成功で36-36の同点となった。
しかし、80分、サントリーのFL小澤が敵陣10メートルライン付近のブレイクダウンでからみ、トヨタの反則を引き出す。サントリーはPGを選択。SOバレットが放ったショットは右ポストに当たりながらも決まり、劇的な幕切れとなった。