コラム
2018.12.25
【ラグリパWest】日本の裏側での成長を落とし込む。 報徳学園・FB山田響
報徳学園の2年生エース、FB山田響。憧れの先輩、梶村祐介(右/サントリー)と写真におさまる
この秋、日本の裏側で成長した。
アルゼンチンのブエノスアイレス。
山田響(ひびき)は、第3回ユースオリンピックに参加する。
ラグビー競技で3位。
男子7人制ユースの初快挙に貢献した。
「僕の年齢で世界と対戦できることはありません。すごく貴重な経験になりました」
山田は17歳。兵庫・報徳学園の2年生は大学生らに混じる。チーム12選手中最年少。大会の対象年齢は14~18歳(2000年の早生まれまで)だった。
日本は10月13日~15日までの3日間で6試合を戦う。山田は28-5と大勝した3位決定戦の対南アフリカを含め5試合に先発。17-17と引き分けた第4戦の対アメリカも後半から出場した。
スクラムハーフとしてチームをつなぐ。左利きの正確な蹴りでキックオフも任された。
「エトウさんやナカニシさんがいてくれたので、緊張もせず楽しくできました」
山田にとって高校の「イチサン」だった江藤良が明治大から、中西海斗が流通経済大から加わっていたのは幸いだった。
唯一の高2生抜擢の理由は、監督の梅田紘一の強い推薦にあった。昨年、江藤と中西の視察に報徳学園を訪れる。昔なじみのコーチ・泉光太郎は話しかけた。
「3年生もええけれど、1年生にも、ものすごいバネをした子がおるよ」
山田の50メートル走は6秒1。大きなストライドで飛ぶように走る。
昨年度の全国大会では1年生ながらメンバー入り。2回戦の御所実戦では正スタンドの森元翔紀に替わって、後半開始から出場。22-17のBシード倒しに加わった。