【関東大学対抗戦】明治が6点差で早稲田を下す。伝統の一戦を制し5年ぶり19回目の対抗戦優勝!
■関東大学対抗戦A
12月7日@国立競技場(東京)
【明治大 25-19 早稲田大】
共に5勝1敗の戦績を残し臨んだ101回目の「早明戦」は、今季の対抗戦優勝決定戦となった。国立競技場は12月としてはやや暖かで穏やかな気候の中、明治のキックオフで試合が始まった。
均衡した展開が続いた中、スコアが動いたのは前半18分、早大がペナルティを起点としたラインアウトからチャンスを作ると、右への展開でFB矢崎由高が相手と駆け引きをしながら一瞬のスピードで抜き去りトライ。CTB野中健吾のコンバージョンも決まり、7点を先制した。
その後互いにPGを1本ずつ加えて迎えた31分、明大はゴール前ラインアウトからFW戦に展開し、FL最上太尊が右中間を押し込んでグラウンディング。CTB平翔太が確実にゴールを決めて10-10の同点に追いついた。以降の時間帯は明大が攻め込むも逆転とはならず、同点でハーフタイムを迎えた。
後半の立ち上がり、深い位置でラインブレイクした早大がトライを奪ったかに思われたが、オブストラクションの判定でペナルティとなる。直後の5分、深い位置まで蹴り込まれた早大が脱出を試みるが、プレッシャーをかけた明大のCTB東海隼がキックチャージ、転がったボールをトライゾーンで押さえて5点を勝ち越した。17分にもPGを加えた明大はリードを8点に広げる。(18-10)
ビハインドを背負った早大は、トライを奪えないまでも22、26分の連続PGで2点差に迫る。リスタート前にハドルを組み、気合いを入れ直した明大は強いプレッシャーをかけ、早大SO服部はたまらずダイレクトタッチのミス。
続くラインアウトモールの攻撃でペナルティを誘発しながら展開、アドバンテージが出る中でFB古賀龍人はボールをキャッチできず体に当てて弾いたところでレフリーはペナルティを適用する。前方に飛んだボールをつかんだ古賀がグラウンディングするも、先にペナルティの笛が吹かれたため得点は認められなかった。
判定により1トライを失った形になったが明大のチャンスは続き、31分にラインアウトモールからボールを持ち出したFL最上太尊が左中間のトライラインに右腕を伸ばしトライ(G)。7点を追加した。(25-16)
早大は35分のPG成功で、1チャンスで逆転可能な6点差まで迫る。「ロスタイム1分」のアナウンスが響いた直後、敵陣中央でペナルティを獲得した早大はタッチキックのダミーからタップキックに切り替えて右サイドに展開する。フェーズを重ねて22mライン内に侵入するも、トライライン目前でボールをこぼして万事休す。リードを守り抜いた明大が25-19で伝統の一戦を制し、5年ぶり19回目の対抗戦優勝を果たした。
最終的な戦績は、明大が6勝1敗・勝ち点35で首位、同じく6勝1敗で勝ち点34の筑波大が2位、同勝ち点(34)の早大は勝利数の差により5勝2敗で3位となった。4位帝京大(5勝2敗・勝ち点33)、5位慶大(3勝4敗・勝ち点22)と続き、以上の5チームが全国大学選手権に進出する。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチは2トライの明大FL最上太尊が選出された。この試合、スクラムでは早大に分があったが、モールを中心としたFWバトルでは明大が強みを発揮。前衛の8人を中心に奪った2トライについて「FWは僕たちのプライドなので、明治としていい収穫だと思います」と今後を見据えた手応えを語った。
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