国内 2025.09.05

【2025年度戦力分析・関西大学】原点回帰で上位校撃破へ。

[ 編集部 ]
【2025年度戦力分析・関西大学】原点回帰で上位校撃破へ。
コンタクトが激しいCTB吉良陸人(撮影:早浪章弘)

[関西大学(昨季関西大学Aリーグ 8位)]

 昨季は接戦を演じながら1勝6敗の最下位に沈んだ関西大。佐藤貴志監督は今季、原点回帰を掲げ、チームがこだわるブレイクダウンとセットプレーの再強化を図った。「スクラムは伸びました。完敗した(夏の菅平での)帝京大戦でも、スクラムは止まったんです」

 環境の変化も、強化を助ける。これまで他部活とグラウンドを兼用していたが、この春に新グラウンドが吹田みらいキャンパスに完成。自由度の高い新拠点により、「ラグビーにより集中できる」と指揮官は目を細めた。食堂も併設され、ラグビー部寮を持たないチームにとって平日4日で共にする夕食の時間は結束を促す。

 この春には結果も出た。関西春季トーナメント2回戦で天理大を19-17で撃破。それも、主将のFL奥平一磨呂(4年)、副将のSO﨑田士人(4年)ら柱を欠いての勝利だった(27年ぶり)。

 今季は1年時から試合経験を積んだ上級生が揃う。FWは189センチの中村豪(4年)、185センチの中村将人(4年)の両LOに、FL岡田薫瑠(3年)は185センチ、「エース」(佐藤監督)のNO8中川一星(3年)は182センチと、サイズにも恵まれている。

 BKでは、「コンタクトが強く、ひたむきにプレーできる。ミスも少ない」との評価を受けるCTB吉良陸人(3年)をはじめ、SH宮内幹大(4年)、WTB正田青梅(3年)、CTB神戸逸玖(4年)と経験値の高い選手が並ぶ。FBにはルーキーの堂免遙生を抜擢予定。﨑田にも負けないロングキッカーで、2つの大砲でエリアを支配したい。2015年度以来10年ぶりの選手権出場を目指す。

(文:明石尚之)

※ラグビーマガジン10月号(8月25日発売)の「大学ラグビー主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月14日 vs帝京大●0-107(ABC戦40分×3)
8月17日 vs大東文化大○36-31
8月22日 vs立教大●14-50
8月24日 vs法政大○33-31

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