【コメントで振り返るリーグワン決勝戦】クボタスピアーズ船橋・東京ベイ（1）／「自分たちのプランは間違っていなかった」　ファウルア・マキシ

　6月1日、リーグワンプレーオフ決勝戦が国立競技場でおこなわれた。レギュラーシーズン3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイは、同1位で前年王者の東芝ブレイブルーパス東京に挑んだが13―18と惜敗。2022-23シーズン以来となる優勝には届かなかった。
　ここでは、フラン・ルディケHC、キャプテンのNO8ファウルア・マキシの記者会見を紹介する。

■フラン・ルディケHC
　アメイジングな決勝でした。東芝さんをまずは褒めたいと思います。彼らは勝つべくして勝った連覇でしたし、自分たちの強さ、エナジーを全面に出していました。われわれはプレッシャーをかけられ、ペナルティも取られました。最後の最後は盛り返しましたが、時間切れでした。この経験を活かして、来シーズンは強くなって、成長して帰ってきたいと思います。

――後半の最初の20分。盛り返したい時間帯で、ペナルティが多かった。
　ハーフタイムの時点で、われわれのテリトリーは40％でした。まずはそこでプレッシャーをかけたかったのですが、接点でドミネートすることができませんでした。東芝さんはキャリーやクリーンアウトがうまく、自分たちの精度も高くありませんでした。自陣に釘付けになってしまい、それが結果に繋がってしまいました。

――終盤に追い上げるために指示したことは。
　リーダーやキャプテンに任せていました。逆転もあり得た終盤でしたし、リーダー陣が選手たちを諦めさせないように持っていったことはポジティブです。ただ、精度が足りなかったですし、そこは東芝さんのディフェンスを褒めるべきだと思います。

――スピアーズとしてはめずらしく、中盤エリアでのペナルティが多かった。
　今シーズン、初めてあれほどのペナルティをもらいました。決勝では大事になる場面です。その理由はやはりロールアウェー。接点で負けてしまい、本来起き上がる側ではない方向に起き上がってしまった。そこは学びですし、映像を振り返りますが、コリジョンで負けたことが要因だと思います。

――HOマルコム・マークス選手が準々決勝からほぼフル出場。今日は疲れがあるように映った。交替策はどう考えていたか。
　シーズン通して大きく貢献してくれた選手ですが、江良（颯）選手も信頼しています。若くて才能のある選手です。終盤のスクラムも若手3人で良いスクラムを組んでくれました。

――6連戦はタフだったのでは。その影響は。
　我々は逆にバイウィークがあるとモメンタムがなくなってしまうのではないかと感じていました。実際に準々決勝のサントリー戦、準決勝のパナソニック戦のパフォーマンスは良かったです。ただ今日の試合はエナジーを自分たちで生むことができませんでした。強みであるセットピース、モールを得点に変えることができなかった。ただ、決勝に進出できたことはポジティブに捉えています。若手選手も多いなかで収穫がありました。優勝するには、こうした学びをどれだけ今後に活かせるかだと思います。

■NO8ファウルア・マキシ キャプテン
　東芝さん、おめでとうございます。悔しい結果で望んだものではなかったけど、自分たちのプランは間違っていなかった。ちょっとしたところが足りなかったと思う。今日の悔しい思いを忘れずに、来シーズンここに帰って来られるようにみんなで努力を重ねていきます。

――ちょっとしたところ、を具体的に。
　ボールをロストしたところであったり、ミスした後の判断、ハンドをしてしまったり、FWとBKの連携を少し失うところもありました。そこを相手のキープレイヤーは狙っていました。

――試合開始のキックオフで、リーチ（マイケル）にタックルした。
　目の前のことに集中していました。たまたまリーチがそこにいただけです。

――今季初めてキャプテンを務めたことについて。
　個人的にも成長できたと思います。そこを自信にして、これからも頑張りたいです。

――終盤に追い上げることができた要因は。
　本当にシンプルです。次の瞬間に勝つということだけでした。それを伝えて、1個1個のことに集中する。それを遂行するだけでした。

――もっとFWでプレッシャーをかけたかったですか。
　自分たちとしてはもちろん、どんどんプレッシャーをかけたかったけど、なかなかかけられるところもなかった。でも、たくさん良いところもありました。

――東芝の強さをどこに感じたか。
　東芝さんは素晴らしいチームですし、アタッキングチーム。今日、トライ取られたところも良いアタックをされてしまいました。