国内 2025.04.28

関西丸和が新チーム名「MARUWA LOGISTAR’Z KYOTO」で、京都初のリーグワン参入目指す。

[ 明石尚之 ]
関西丸和が新チーム名「MARUWA LOGISTAR’Z KYOTO」で、京都初のリーグワン参入目指す。
快走を披露した市川敢太(撮影:平本芳臣)

 トップウェストAを主戦場とする関西丸和ロジスティクスが、創部10年目で新たな船出を迎えた。

 4月1日、チーム名を「MARUWA LOGISTAR’Z KYOTO」に変更。京都から初のリーグワン参入を目指す意思を示した。

 新名称は全従業員対象で公募。その中から複数の案を採用し決定した。

 屋号の「丸和」に、同社のコアビジネスである「ロジスティクス」(物流の効率化)を組み合わせ、業界NO1を目指す企業の目標とすべての人から憧れられるチームになることを目指すチームの目標を「STAR」で表現。
 地域名を入れたのは、本社の所在地であり、チームの活動拠点でもある「京都」を代表するチームになるという気概を込めたという。

 新ヘッドコーチには、元花園近鉄ライナーズの主将でHOとして活躍し、過去2季は関西丸和のFWコーチとして過ごした樫本敦を昇格させた。

「FWコーチとしてチームをひとつにする素晴らしい仕事をしてくれました。その手腕をチーム全体に波及し、チームをさらに上の段階に押し上げてくれると確信しています」(チーム関係者)

 アタックコーチにはセブンズ代表キャッパーの森田慎也、ディフェンスコーチには髙田裕雅、FWコーチには上田宥人と、元トップリーガーがコーチ陣に名を連ねている(森田、上田は選手兼任)。

 大卒選手を育てる採用方針はこれからも踏襲するが、プロ選手の獲得も視野に入れる。
「チームをひとつ上のステージに上げるための強化をする上で、どうしても必要なポジション、必要な人材については適材適所で採用する必要があると考えています」

 ハード面も、チームの成長に合わせてクラブハウスやホームグラウンドの整備などを進める。

 同じくリーグワン参入を目指して先に強化を進めている、グループ会社の「AZ-COM丸和 MOMOTARO’S」(トップイーストA所属)との連携も強化していく。

「合同練習、練習試合などを通して切磋琢磨し、ゆくゆくは日本最高峰のリーグで優勝争いができるように、ともに成長していきたい」

 4月19、20日には関西セブンズフェスティバルに参加。新チームとしての初陣を飾った。
 結果は準決勝敗退。後に大会を連覇する大阪府警察に0-29で敗れた。

 2年ぶり2度目のキャプテンを担う堀田礼恩は、「優勝できれば一番良かったのですが、ただ名前を変えただけではないぞ、というのはある程度見せられたと思います。府警は秋のリーグでやり返したいです」。

 堀田主将は地元選手だ。京都成章、京産大に学んだ。
 大学では4年時に国立の舞台に立った。アウトサイドCTBで主戦を張り、京産大を15季ぶりの全国4強まで引き上げた。

 卒業後、関西丸和ロジスティクスに就職したのは、「京都でラグビーしたい」の気持ちを強く持っていたからだ。

「京都には高校であれば成章、(京都)工学院、大学であれば同志社や京産など、強豪校がたくさんあるのにプロのチームはありません。そんな中で丸和に熱量を感じ、京都で初めてのプロチームにしたいと思いました」

 加入4年目、会社や首脳陣から改革の熱量が伝わるのが嬉しい。
 いまはその期待に応えたい。

「うちの強みはディフェンスです。見ている人たちがラグビーをやりたくなるくらいのタックルを全員で見せたいと思っています」

「今年の目標はトップスウェスト(昨季4位)と3地域(社会人リーグ順位決定戦)で優勝することです。リーグワンが新規参入チームを募集した時に、堂々と手を挙げるチームになっていたいです」

天理大の日本一に貢献した豊田祐樹(撮影:平本芳臣)

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