国内 2025.03.29

【リーグワン ディビジョン2】ライナーズがレッドドルフィンズに完勝。ボーナスポイント付きの勝ち点5を手にする。

[ 編集部 ]
【リーグワン ディビジョン2】ライナーズがレッドドルフィンズに完勝。ボーナスポイント付きの勝ち点5を手にする。
突破役として再三チャンスを作り出したライナーズNO8アキラ・イオアネ(撮影:平本芳臣)



 試合前時点で2位NECグリーンロケッツ東葛に勝ち点4差の3位につける花園近鉄ライナーズにとっては、上位2チームが進むディビジョン1との入替戦に向け絶対に白星が必要な一戦。7位の日野レッドドルフィンズも、下位2チームが回るディビジョン3との入替戦を回避するために少しでも多く勝ち点を積み上げたいところだ。

 そんな両者が激突した3月29日の花園ラグビー場でのディビジョン2第10節は、ホストのライナーズが5トライを奪って33-5で勝利を収めた。

 FWの平均体重で7キロあまり重いライナーズに対し、レッドドルフィンズがコリジョンのバトルでどこまで対抗できるかが焦点となる中、先にスコアを挙げたのはライナーズだった。相手にイエローカードが出て数的優位な状況で迎えた前半8分、敵陣ゴール前でそのFWが力強く前に出てモメンタムを作り、最後はWTBセミシ・マシレワが左大外のスペースを駆け抜ける。

 その後もライナーズが攻め込むシーンが続いたが、レッドドルフィンズは中鹿駿、朝長駿の両FLやNO8堀江恭佑らがブレイクダウンで激しく抗戦。鋭いタックルに再三のスティールでライナーズのアタックを寸断し、しばらくスコアは膠着する。

 拮抗した状態が動いたのは28分だ。スクラムでペナルティを獲得して右コーナーへ蹴り出すと、ラインアウトモールをパワフルに押しきってHO松田一真がグラウンディング。ライナーズが待望の追加点を挙げる。

 さらにライナーズは前半終了直前にもゴール前で得たスクラムを力強くドライブし、プッシュオーバートライを奪取。19-0とリードを広げてハーフタイムを迎えた。

 前半は随所にいいプレーを見せながらもなかなか得点につなげられなかったレッドドルフィンズだったが、後半早々にひたむきな努力がようやく実を結ぶ。相手陣22メートル線付近の左ラインアウトからテンポよく攻撃を継続し、9フェーズ目の左展開でオーバーラップを作ってWTB福士萌起が左スミへダイブ。待望のスコアを刻み、ここから勢いづくかと思われた。

 しかしトップ2入りに向け絶対に負けられないライナーズは、ここで底力を発揮する。

 15分、中盤でのキックリターンから右サイドを前進して22メートル線内に攻め込むと、左オープンに展開してLOサナイラ・ワクァが縦に切れ込みながら得意のオフロードで外につなぐ。ボールを受けたCTBトム・ヘンドリクソンがそのまま中央へ走り抜けた。

 これでふたたびリズムを取り戻したライナーズは、25分にも中盤のラインディフェンスでプレッシャーをかけてレッドドルフィンズのエラーを誘い、こぼれ球を手にした快足WTB木村朋也が約50メートルを独走。7点を加え、33-5と大きく勝利へ前進する。

 レッドドルフィンズも最後までファイティングポーズを維持して攻め続け、38分にはゴール前のラックから途中出場のNO8井島彰英が持ち出してトライラインを超えたが、オフサイドの位置からのピックアップというTMO判定で惜しくもトライキャンセルに。最後の場面も懸命の連続攻撃でいい形を作ったが、防御裏でのパスが流れてタッチとなり、33-5でフルタイムとなった。

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