イングランド協会、トップ選手と16万ポンドの契約で管理権限強化へ。
イングランドラグビー協会(RFU)は、17名の選手とエリート・プレーヤー・スコッド(EPS)契約を締結したことを現地時間10月25日に発表した。この契約により、スティーヴ・ボーズウィックHCは選手に関する全てのスポーツ科学と医療事項の最終決定権を持つことになる。
近年、複数のラグビークラブが破産するなど経営環境の課題が露呈しているイングランドラグビー界では、今年9月4日にRFU、プレミアシップラグビー、ラグビー選手会が共同で「メンズ・プロフェッショナル・ゲーム・パートナーシップ(MPGP)」を創設した。MPGPは今後8年間に渡りプレーヤーとファンを中心として世界をリードする代表チームとプロフェッショナルリーグを創ることを目標にしたパートナーシップで、この一環としてEPSが結ばれた。
BBCの報道によると、ボーズウィックHCおよびRFUは、EPS契約を締結したトップ選手のパフォーマンスを管理する、より大きな「影響とコントロール」を握ることになる。選手たちは対価として、2.3万ポンド(1ポンド200円換算で約460万円)の試合給の代わりに16万ポンド(約3200万円)の年俸を得ることになるという。
今回、EPS契約を締結したのはLOマロ・イトジェ、SOマーカス・スミスら17名のトップ選手たち。RFUのコナー・オシェイ パフォーマンスラグビー部長は「改善されたEPS契約により、スティーヴとコーチングチームは選手や所属クラブと協力し、個々人の育成計画、メディカル、S&Cプログラムにおいて、試合に向けた最適な準備ができるようになる」とコメントしている。
◎イングランド代表 EPS契約選手<17名>
オリー・チェサム(レスター・タイガース/23キャップ/24歳)
トム・カリー(セール・シャークス/53キャップ/26歳)
セオ・ダン(サラセンズ/14キャップ/23歳)
ベン・アール(サラセンズ/33キャップ/26歳)
イマニュエル・フェイ=ワボソ(エクセター・チーフス/6キャップ/21歳)
ジョージ・フォード(セール・シャークス/96キャップ/31歳)
トミー・フリーマン(ノーサンプトン・セインツ/11キャップ/23歳)
ジョージ・ファーバンク(ノーサンプトン・セインツ/11キャップ/28歳)
エリス・ゲンジ(ブリストル・ベアーズ/62キャップ/29歳)
ジェイミー・ジョージ(サラセンズ/93キャップ/34歳)
マロ・イトジェ(サラセンズ/84キャップ/30歳)
オリー・ローレンス(バース/27キャップ/25歳)
ジョージ・マーティン(レスター・タイガース/15キャップ/23歳)
アレックス・ミッチェル(ノーサンプトン・セインツ/18キャップ/27歳)
ヘンリー・スレイド(エクセター・チーフス/65キャップ/31歳)
フィン・スミス(ノーサンプトン・セインツ/5キャップ/22歳)
マーカス・スミス(ハーレクインズ/35キャップ/25歳)