その他 2024.03.30

アメフトに挑戦のリースザミット、NFL王者カンザスシティ・チーフスと契約。

[ 編集部 ]
アメフトに挑戦のリースザミット、NFL王者カンザスシティ・チーフスと契約。
昨年のラグビーW杯でも活躍したリースザミット。ウェールズ代表として32試合で14トライ(Photo: Getty Images)


 アメリカンフットボールに挑戦するためラグビーから離れ、最高峰「NFL」のインターナショナル・プレーヤー・パスウェイ・プログラムに参加していたウェールズのスター、ルイス・リースザミット(23歳)が、スーパーボウル(NFLの優勝決定戦)を制し2連覇を達成したばかりのチャンピオンチーム、カンザスシティ・チーフスと契約を結んだことが3月29日に発表された。

 NFL専門メディアなどは3年契約と報じており、保証金と契約金を含めシーズン収入は70万ポンド(約1億3300万円)を超える可能性があるという。

 ラグビー界屈指のスピードスターだったリースザミットは、19歳でウェールズ代表となり、2021年には20歳の若さでブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(英国、アイルランドの一流選手を招集し4年に一度結成されるドリームチーム)にも選出され、ワールドラグビーアワードの年間最優秀新人賞にノミネート。昨年のワールドカップではジョージア戦のハットトリックを含め5トライを挙げるなど活躍し、これからのラグビーをますます盛り上げていく最もエキサイティングな若手スターのひとりと期待された。

 しかし、今年1月、アメリカンフットボールへの挑戦を表明。その競技をやっていた父の影響で、自身もNFLの大ファンだった。

 NFLインターナショナル・プレーヤー・パスウェイのワークアウトに参加したリースザミットは、NFLのスカウトが注目するなか、40ヤード(約36.58メートル)ダッシュで4.44秒を記録。このタイムに本人は「がっかりした」と語っていたが、若くて運動能力が高く、練習熱心なリースザミットのパフォーマンスは、カンザスシティ・チーフスの興味を引くのに十分だった。爆発的なスピードと、激しいタックルにも負けない強さがあり、ランニングバックまたはワイドレシーバーとしてプレーすることになりそうだと専門家はみている。リースザミットはハイブリッドな役割を果たしたいと語っているが、短期的にはキックオフ・リターナーとして起用される可能性もある。

 2024年シーズンのNFLは9月に開幕。まずはレギュラーシーズンの選手登録枠(ロースター:53人)に入ることを目指す。

 カンザスシティ・チーフス入団発表の数日前には、世界的セレブのジェイ・Z(ラッパー・音楽プロデューサー・起業家などマルチに活躍)が設立した代理店とマネジメント契約を結んでおり、リースザミットはアメリカンドリームへ着実に近づいている。

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