国内 2024.03.30

大阪桐蔭が11年ぶり2度目の優勝!大会史上最多タイの得失点差で石見智翠館破る【全国高校選抜大会】

[ 編集部 ]
大阪桐蔭が11年ぶり2度目の優勝!大会史上最多タイの得失点差で石見智翠館破る【全国高校選抜大会】
経験豊富なBKに加え、FWの献身性も光った大阪桐蔭(撮影:福島宏治)
親交の深い両チーム。揃って集合写真に収まった(撮影:福島宏治)

 第25回全国高校選抜大会の決勝が3月30日、熊谷ラグビー場でおこなわれ、大阪桐蔭が石見智翠館を55-3で破り、11年ぶり2度目の優勝を飾った。

 ワイドに展開する智翠館のアタックをノートライに抑え、8トライを奪っての大勝。52点差での圧倒は、第15回大会の桐蔭学園62-10東福岡以来となる大会史上最多タイの得失点差となった。

 序盤は互いに持ち味を出して拮抗した展開となるもの、先制したのは大阪桐蔭だ。
 前半6分、SO上田倭楓がランで仕掛けゴールラインに迫る。その後のアタックは相手のジャッカルに阻まれるも、カウンターアタックからの連続攻撃で、最後はNO8大門一心がトライ。ゴール決まって、7点を先取した。

 智翠館の反撃は13分。NO8祝原久温が中央でゲインラインを切ると、左サイドに展開し、この日大活躍のWTB久富洋希がロングゲイン、トライこそ取り切れなかったが、まもなくゴール正面で得たPKを3点に変えた。

 反則を重ねる大阪桐蔭に対して、智翠館は6分後にもPG(約40㍍)を狙ったが、これは左に逸れる。その直後のミスを大阪桐蔭は見逃さなかった。
 カウンターアタックを試みた智翠館が自陣で落球、大阪桐蔭がこれを拾って22㍍ライン付近でアタックを始め、早いテンポで捌いたSH川端隆馬が最後はWTB水島功太郎に左タッチライン際を走らせた(12-3/20分)。

 なおも反則を重ねる大阪桐蔭だったが、自陣で堅陣を敷いた。28分にはCTB名取凛之輔主将のジャッカルを起点に攻撃へと転じ、PGを追加した。

 15-3とリードして迎えた後半も、大阪桐蔭はエンジン全開。2分、またも相手のパスミスを拾い、CTB名取のオフロードを受けたSH川端が30㍍を走り切った。

 手痛い失点に、監督として2シーズン目の出村知也監督は、「あのトライで集中力が切れてしまった。チャンスを取り切れるのが優勝するチーム。そこに差があった」と肩を落とした。

 前半に重ねたペナルティも修正した、大阪桐蔭の猛攻は以降も止まらず。SO上田が好キックを連発して敵陣に入り、トライを重ねた。
 6分にラインアウトモールを押し込み、14分には5㍍スクラムからBKで崩した。さらに途中出場のWTB竹之下誠仁が快走を披露し、ひとりで2トライを挙げる。

 智翠館もゴール前に迫るなどチャンスを作ったが、PR原悠翔のジャッカルやWTB馬場敦輝の好タックルなどを前に、後半は無得点に抑えられた。

 勝った綾部監督は「しっかりと自分たちの形を表現してくれました。それができれば最終的にスコアになるというのが分かったと思うし、しっかり攻撃的なディフェンスもできたと思います」と話した。

▼第25回 全国高校選抜ラグビー大会 大会結果
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