日本代表 2024.02.07

新生エディーJAPANの候補たち 有望若手らもトレーニングスコッド福岡合宿で貴重な経験

[ 編集部 ]
新生エディーJAPANの候補たち 有望若手らもトレーニングスコッド福岡合宿で貴重な経験
19歳の石橋チューカ。経験豊富なリーチ マイケルなどから多くのことを学ぶ(撮影:松本かおり)


 2027年のラグビーワールドカップ、さらにその先の目標へ向け、第2次エディー・ジョーンズ体制の日本代表候補となる選手たちが動き出した。男子15人制トレーニングスコッドとして招集され、2月6日から2日間、福岡県のJAPAN BASEで合宿を実施。現在開催中のクロスボーダーマッチに挑んでいる昨季リーグワン4強のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ、埼玉パナソニックワイルドナイツ、横浜キヤノンイーグルス、東京サントリーサンゴリアス以外のチームから、34人が参加した(当初のメンバー発表後、コンディション不良や個人の事情により3選手が不参加。京都産業大学1年のSH高木城治が追加招集)。

 今回の合宿参加メンバーのうち、日本代表キャップホルダーは昨年のワールドカップに出場した姫野和樹、リーチ マイケル、ワーナー・ディアンズ、アマト・ファカタヴァ、サウマキ アマナキ、李承信を含む11人(福田健太とシオサイア・フィフィタは合宿不参加)で、その他の23人は、9人の大学生を含むフレッシュな顔ぶれとなった。

 初日、メディアに公開された練習は約1時間で、ゲーム形式の練習ではエディー・ジョーンズ ヘッドコーチの「スバラシイ!」「グッドラン!」など快活な声が響くなかおこなわれた。選手たちのコーリングやコミュニケーションも多く、短い時間で集中力高い練習を重ね、ハドルもよく組んで何度も話し合いの機会が設けられていた。

 スコッド入りした19歳の石橋チューカ(京都産業大学1年)は、U20日本代表候補フォワード合宿を一時離れての参加となった。ハードなスケジュールとなるが、この高いレベルでも多くのことを学びたい。
「自分が全然できない部分が見つかったんで、よくなるように改善していきたいと思いました。基礎的なことで、キャッチするときの動き方やパスするときの精度だったりとか、そういう基本的な動きをもっと改善しようと思いました」

 全体練習後は、同じロックとしてスコッド入りした35歳のベテラン、リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)と個別練習をおこなった。
「ジャッカルとタックルを教えてもらったんです。自分は苦手なので、強みに変えていけるようにと思っています。ジャッカルでは、まずフィジカルで勝って、ボディコントロールすることで敵を引き倒す。で、そこでジャッカルに行く動きとか、力の入れ方とか、そういうところを教えてもらいました」

 リーチは石橋について、「スピードもあってサイズもあって、絶対伸びてくる選手だと思います。すごくまじめ」と高く評価していた。

 身長190センチ、体重95キロ。石橋自身はフィジカルがずっと課題だと思っていて、ジョーンズ ヘッドコーチには「もっといっぱい食べて体重を増やしなさい」と言われたという。
「ジャパンでもロックをしたいと思ったんですけど、自分より身長が高い選手が多いんで、ちょっと自信をなくしたところはあります。でもその分、スピードで頑張っていきたいと思いました」
 エディー・ジャパンがどういうラグビーをしていくのか、その一員になれるように、しっかり理解して近づいていきたい。

 今回の合宿には19歳が3人参加しており、LO石橋チューカや追加招集のSH高木城治とともに、エキサイティングなフルバックである矢崎由高(早稲田大学1年)も刺激を受けている。
「ショートな練習を高い集中で続けて、いままでやってきた学生のラグビーとはすごく違うなと感じました。ここではプロの選手や外国人の選手もいて、もうひとつふたつ、スピードもパワーも上がるんで、そこは今までやってきたこととは違うなと思います。スピードチェンジや意識の切り替えだったり、練習の態度など、レベルが違うなと感じました」
 初日の練習を終えた感想は、「楽しかったというより、驚きの方が勝ちました」。高校日本代表のときから一緒にやってきた同級生もおり、「すごく心強いですし、自分も頑張ろうという気持ちになれます」と語った。
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