コラム
2023.08.31
【コラム】知らなかったことを知る。だからワールドカップはおもしろい。
ラグビーワールドカップフランス大会で日本代表が9月10日に初戦を戦うチリ代表の愛称をご存知だろうか。
答えは「ロス・コンドレス(Los Condores)」。チリの国鳥であるコンドルがその由来だ。ジャージーは国旗を想起させる赤と青を基調にしたデザインで、左の胸には空を飛ぶ鳥の中で世界最大級とされる猛禽の力強く羽ばたく姿があしらわれている。
ちなみに10月8日のプールマッチ最終戦の相手であるアルゼンチン代表の愛称は、「ロス・プーマス」。エンブレムに描かれた動物は中南米に生息するジャガーだが、1960年代に同代表が南アフリカに遠征した際、現地記者が誤ってプーマと報じた名称がそのまま定着した――というのは有名な話だ。もっとも、アルゼンチン協会は本年4月17日にシンボルロゴをリニューアルし、今回のワールドカップでは斑紋が入ったジャガーから模様のないプーマに変更されたエンブレムで出場する。
世界のラグビーの頂点を争うワールドカップの開幕が、間近に迫ってきた。スッキリしない試合が続く日本代表の状態はもちろん気になるところだが、4年に1度の祭典なのだから、とことん楽しまなければもったいない。ワールドカップが10倍おもしろくなる、とまではいえないけれど、知っておくと観戦の興味がふくらみそうな小ネタやエピソードをいくつか紹介してみたい。
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