各国代表 2023.07.27

豪州A倒し自信つけたトンガ、花園で日本に挑む。元NZ代表フィフィタらが先発

[ 編集部 ]
豪州A倒し自信つけたトンガ、花園で日本に挑む。元NZ代表フィフィタらが先発
2019年にNZ代表としてプレーしていたころのヴァエア・フィフィタ(Photo: Getty Images)


 国代表でプレーする選手の資格に関する規定がワールドラグビーによって改正されたことで、恩恵を受けることになった太平洋の小さな島国。もともとラグビー熱は高いが、強豪国などの代表経験者で条件をクリアしたワールドクラスの選手たちがルーツを持つ別の国の代表になることを希望し、勢力図は変わってきた。
 7月29日に東大阪市花園ラグビー場で日本代表に挑むトンガ代表も、戦力が充実してきている。愛称は、イカレ・タヒ(海鷲)。

 オーストラリア代表として38キャップを重ね2019年のワールドカップにも出場したLOアダム・コールマンは、トンガ代表主将だった父のように赤いジャージーを着てプレーすることを希望しているが、残念ながら、今回来日しなかった。ツアースコッドに入っていた元ニュージーランド代表のCTBマラカイ・フェキトアとSHオーガスティン・プル、それに元オーストラリア代表のFB/CTBイズラエル・フォラウも今週末の花園ではプレーしない。

5月には世界選抜に選ばれたチャールズ・ピウタウ。W杯後は静岡ブルーレヴズに加入する(Photo: Getty Images)

 しかし、ニュージーランド代表の黒衣を着たことがある4人が日本戦のメンバーに名を連ね、FLヴァエア・フィフィタとFBチャールズ・ピウタウが先発、CTBジョージ・モアラがリザーブに入った。そして、トゥールーズの主要メンバーとなってトップ14(フランス最高峰リーグ)優勝に貢献したCTBピタ・アーキは元7人制ニュージーランド代表で、攻守にパワフルなプレーを見せるに違いない。
 さらに、元オーストラリア代表のロペティ・ティマニがイカレ・タヒの8番をつけて日本代表に挑む。

豪代表からトンガ代表になったロペティ・ティマニ(左)とイズラエル・フォラウ(Photo: Getty Images)
攻守にアグレッシブでトゥールーズでも活躍するピタ・アーキ(Photo: Getty Images)

 世界ランキングは日本代表より3つ下の15位であるトンガ代表は、先週はライバルのフィジー代表に敗れたものの、7月14日にはPRタニエラ・トゥポウ、HOフォラウ・ファインガア、LOラカン・サラカイアロト、SOバーナード・フォーリー、CTBジェームズ・オコナーといったワールドカップも経験しているビッグネームが先発したオーストラリアAチームを27-21で下している。
 その試合でプレーし自信をつけた選手のうち16人が日本戦のメンバーに入った。
 過去ワールドカップ2大会にも出場しているLOスティーヴ・マフィや主将のSHソナタネ・タクルアは経験豊富で、ベン・タメイフナはかつてニュージーランド代表に選出されたことがある体重145キロの巨漢PR。

 そのほか、クルセイダーズ(ニュージーランド)の3列で活躍し、今年のスーパーラグビー・パシフィックでプレーオフ3試合すべてに先発するなど連覇に貢献したシオネ・ハヴィリ・タリトゥイも、日本代表にとっては要注意の選手となりそうだ。

 トンガ代表はフィジカルが強く、11番をつける20歳のWTBカイレン・タウモエフォラウなど活きのいいランナーも多い。

常勝軍団のクルセイダーズで力を伸ばしたシオネ・ハヴィリ・タリトゥイ(Photo: Getty Images)

<トンガ代表 試合登録メンバー>
1.ジークフリート・フィシオイ Siegfried Fisi’ihoi(ポー〔FRA〕/20 caps)
2.サム・モリ Sam Moli(モアナ・パシフィカ/11 caps)
3.ベン・タメイフナ Ben Tameifuna(ボルドー〔FRA〕/25 caps)
4.レヴァ・フィフィタ Leva Fifita(コナート〔IRE〕/29 caps)
5.スティーヴ・マフィ Steve Mafi(オヨナ〔FRA〕/37 caps)
6.ヴァエア・フィフィタ Vaea Fifita(スカーレッツ〔WAL〕/トンガ代表 5 caps・NZ代表 11 caps)
7.シオネ・ハヴィリ・タリトゥイ Sione Havili Talitui(クルセイダーズ〔NZ〕/6 caps)
8.ロペティ・ティマニ Lopeti Timani(カーディフ〔WAL〕/トンガ代表 1 cap・豪代表 12 caps)
9.ソナタネ・タクルア Sonatane Takulua(主将/アジャン〔FRA〕/50 caps)
10.ウィリアム・ハヴィリ William Havili(モアナ・パシフィカ/7 caps)
11.カイレン・タウモエフォラウ Kyren Taumoefolau(モアナ・パシフィカ/2 caps)
12.ピタ・アーキ Pita Ahki(トゥールーズ〔FRA〕/1 cap)
13.アフシパ・タウモエペアウ Afusipa Taumoepeau(ペルピニャン〔FRA〕/9 caps)
14.ソロモネ・カタ Solomone Kata(エクセター〔ENG〕/6 caps)
15.チャールズ・ピウタウ Charles Piutau(静岡ブルーレヴズ/トンガ代表 3 caps・NZ代表 17 caps)

16.パウラ・ンガウアモ Paul Ngauamo(カストル〔FRA〕/23 caps)
17.フェアオ・フォトゥアイカ Feao Fotuaika(レッズ〔AUS〕/2 caps)
18.デイヴィッド・ロロヘエ David Lolohea(プロヴァンス〔FRA〕/8 caps)
19.タンギノア・ハライフォヌア Tanginoa Halaifonua(グルノーブル〔FRA〕/10 caps)
20.ソロモネ・フナキ Solomone Funaki(モアナ・パシフィカ/9 caps)
21.マヌ・パエア Manu Paea(モアナ・パシフィカ/7 caps)
22.オトゥマカ・マウシア Otumaka Mausia(トゥー・ブルーズ〔豪州〕/7 caps)
23.ジョージ・モアラ George Moala(クレルモン〔FRA〕/トンガ代表 3 caps・NZ代表 4 caps)

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