国内 2023.02.01

あきらめることなく戦い続けよ! ダイナボアーズレジェンド、佐藤喬輔元監督の期待。

[ 見明亨徳 ]
あきらめることなく戦い続けよ! ダイナボアーズレジェンド、佐藤喬輔元監督の期待。
ブレイブルーパス戦でトライを挙げたタウモハパイ ホネティのもとに集まるダイナボアーズ(撮影:松本かおり)


 三菱重工相模原ダイナボアーズは今季、リーグワン・ディビジョン1に昇格した。1月22日まで3勝1分1敗と好調を維持。3勝はダイナボアーズが2007年度トップリーグに初昇格、1年間で下部リーグに降格、さらに’19年度に再昇格後も敗れ続けたリコーブラックラムズ東京、トヨタヴェルブリッツ、東芝ブレイブルーパス東京を破ったものだ。引き分けは、こちらも勝利なしの静岡ブルーレヴス(旧・ヤマハ発動機ジュビロ)という内容。王者・埼玉パナソニックワイルドナイツには、5-40と完敗だった。
 1月29日、秩父宮ラグビー場で東京サントリーサンゴリアスと対戦も、好調を支えたディフェンスシステムが崩れ7トライを献上し、13-51で2敗目を喫した。

 後輩たちの躍動を見つめるチームのレジェンド、佐藤喬輔氏(43歳)に話を聞いた。
 佐藤氏は2007年度トップリーグ昇格時の主将、FL/NO8として体を張った。’09年度で引退するとコーチ、’15年度から監督を3季務めた。以降はチームスタッフ、現在は事業戦略・営業統括として支え続ける。

あきらめず戦いを! 佐藤喬輔元監督は後輩たちに期待する(撮影:見明亨徳)

 今季のチームの好調について「(現場を見ていない、としたうえで)ディフェンスが見違えるほど良くなっている。ディフェンスからゲームを作れている。15人全員が体を張り続けている。凄いです」と語る。

 トップリーグ昇格時は、社員選手が中心だった。現在は社員もいるが、外国人選手、他チームからの移籍選手などがほとんどを占める。「プロ選手が増えて当時とは全く違います。会社の環境もありますが、生き残るために経営とチームの考えが合致しています。運営面も企業スポーツからプロフェッショナルへ強化している」

 一方で当時のDNAは引き継がれている。「名前に相模原が入っています。現場担当者が地域で培ってきたことが今の財産(地域との協力・交流)になっています」

 29日はサンゴリアスに敗れ3勝1分2敗、勝点15で6位につける。第9節まで、2007年時に大敗したコベルコ神戸スティーラーズ(2月5日)、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(2月19日)、NECグリーンロケッツ東葛(2月26日)と連戦だ。相手は当然、ダイナボアーズの分析を進めてくる。「タフな戦い。簡単にいくディビジョンではありません。気持ちを折れずに選手たちがあきらめることなく戦い続けることです。結果も出ていますから」。佐藤氏は期待する。

サンゴリアスに果敢に挑むダイナボアーズLOのリンディ 真ダニエル(撮影:松本かおり)

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