国内 2022.12.27

國學院久我山が日川との古豪対決を制す。名護と岐阜工も花園初戦突破。

[ 編集部 ]
國學院久我山が日川との古豪対決を制す。名護と岐阜工も花園初戦突破。
日川戦で好走を連発した國學院久我山の鈴木彪馬(撮影:松本かおり)


 全国高校ラグビー大会で5回の優勝を誇る國學院大學久我山高校(東京第1)が12月27日、第102回大会の1回戦で52回目の出場となった常連の山梨県立日川高校とぶつかり、52-7で古豪対決を制した。

 久我山は序盤、FB長谷川裕太らの好走で敵陣深くに入りフェイズを重ね、CTB齋藤航との連係でCTB下坂陸が抜け、先制した。11分には自陣から始まった連続攻撃をWTB阿部太一がフィニッシュ。

 一方の日川は13分、スクラムからの展開でCTB中村瑛太が突破し、サポートしたCTB佐藤瑛斗がトライを奪い返した。

 しかし、久我山は16分、ラインアウトからのムーブでWTB鈴木彪馬が抜けてハーフウェイからゴールへ走りきり、流れを引き戻す。
 FW・BKとも運動量豊富で縦横無尽にあばれる久我山の勢いは止まらず、その後もトライを重ねて点差は広がった。

 日川はキャプテンのSH飯沼暖が相手の大型選手にも勇敢に鋭く突き刺さり、ほかの選手たちも懸命のタックルを繰り返して粘り強く戦ったが、久我山は後半23分、高校日本代表候補のLO磯部俊太朗がタックラーを弾き飛ばすボールキャリーでチーム8トライを決め、50点到達となった。

ゴールに迫る名護の大城三太。食らいつく近大和歌山(撮影:松本かおり)

 2年ぶりに花園に戻った沖縄県立名護高校は、2年連続4回目出場の近畿大学附属和歌山高校と対戦し、22-5で1回戦を突破した。

 粘り強くディフェンスしていた近大和歌山に対し、名護は前半12分、SO安仁屋武蔵が軽快なフットワークで抜けて先制した。15分にはFB宮里快一のビッグゲインからチャンスとなり、次々とつないでFL新垣玲太がフィニッシャーとなった。

 近大和歌山はピンチの場面でSH中井嵩大がジャッカルを決めるなど奮闘したが、名護は後半、ラインアウトからのモールドライブでHO金城柊馬が連続トライを挙げ、勝利を引き寄せた。

 それでも近大和歌山は終盤、カウンターで走ってきた相手選手に19番の津村涼介が食らいつき、SH中井のタックルでボールを奪い返すと、FL岩埼千宙が自陣からゴールへ走りきり、花園に5点を刻んで戦いを終えた。

 勝った名護は2回戦でBシードの中部大春日丘(愛知)と対戦する。

高知中央を相手に、後半最初にトライを決めた岐阜工の岡島康生(撮影:松本かおり)

 5年ぶり19回目の出場となった岐阜県立岐阜工業高校は、4年連続8回目出場の高知中央高校に38-15で勝った。

 岐阜工は前半9分に攻め込んでWTB岩田流河のトライで先制すると、16分にはスクラムからの攻撃でSHのポジションにいた13番の田中莉輝がゴールに迫り、サポートした9番の山際敬祐がインゴールにねじ込んだ。さらに、20分には力走でチャンスメイクしたSO堀大我が連続攻撃をフィニッシュ。17-3で迎えた後半4分には、FL岡島康生がタックルされても倒れない粘り腰でトライを決め、リードを広げた。

 一方、前半はFB岡埼祥太のペナルティゴールによる3点のみだった高知中央は、後半6分、NO8モヘノア・シアオシがブレイクダウン後のピックアップから前の空いたスペースを抜けてインゴールに持ち込み、チーム初トライ。24分にも敵陣深くに入って攻め、SO奥谷暢がディフェンス裏に蹴ってインゴールに転がったボールをCTBポロ・ティモテが押さえた。

 しかし、後半11分にPKからの速攻で加点していた岐阜工は、終盤にはCTB堀新太朗がチーム6トライ目を決め、高知中央を退けた。

 勝った岐阜工は2回戦でBシードの佐賀工と対戦する。

PICK UP