【セブンズW杯】NZ、3連覇ならず。女子は豪州が歓喜、男子はフィジーが4大会ぶりに優勝。
南アフリカのケープタウンで3日間にわたって熱戦が繰り広げられてきた「ラグビーワールドカップ・セブンズ 2022」は、現地時間9月11日に最終順位決定戦がおこなわれ、女子はオーストラリアが3大会ぶり2度目の優勝、男子はフィジーが4大会ぶり3度目の栄冠に輝いた。
ニュージーランドは男女とも3連覇を狙い決勝に進んだが、どちらも銀メダルに終わった。
女子は、ワールドセブンズシリーズ2022のチャンピオンで今年7月末のコモンウェルスゲームズ(英連邦競技大会)も制したオーストラリアが、東京オリンピック金メダルのニュージーランドに24-22で競り勝ち、新たなビッグタイトルを獲得した。
前半は両チームとも1トライずつ挙げ、2点ビハインドで折り返したニュージーランドが後半早々にイエローカードを提示され、オーストラリアは数的有利の時間帯に2トライを追加してリードを14点に広げた。183センチの長身でスピードもある20歳のマディソン・リーバイはハットトリックの活躍。
あきらめないニュージーランドは後半5分に7点を奪い返し、サイレンが鳴ったあとのラストアタックでも執念のトライを決めたが、コンバージョンはわずかに外れ、オーストラリアの勝利となった。
男子も長年セブンズをリードしてきた強豪2強によるファイナルとなり、オリンピックチャンピオンのフィジーが29-12で制し、ニュージーランドのワールドカップ・セブンズ3連覇を阻止した。
フィジーは開始から2分間で2トライを挙げてリズムに乗り、前半4分に相手に5点を許したが、すぐに流れを呼び戻し、パワフルで躍動感あふれるランナーたちが得点を重ねた。
フィジーは後半の序盤にイエローカードを2枚提示され、難しい時間帯もあったが、ニュージーランドも規律を乱して反撃に爆発力はなく、最後もフィジーがトライで締めくくって歓喜となった。
男子準々決勝で第1シードの開催国・南アフリカを倒したアイルランドは、1993年の第1回大会以来となる4強入りで、オーストラリアとの3位決定戦を19-14で制して銅メダルを獲得している。
男子の南アフリカは、9年以上チームをけん引してきたニール・パウエル ヘッドコーチが今大会を最後に退任してシャークスのディレクター・オブ・ラグビーになるため、有終の美を優勝で飾りたかったが、7位に終わった。
女子の3位決定戦は、フランスが29-7でアメリカに勝った。
女子日本はトップ8入りは逃したものの、チャレンジトーナメントで3勝し、ワールドカップ・セブンズで過去最高順位を更新する9位となった。