セブンズ 2022.09.12

【セブンズW杯】 女子日本は過去最高更新の9位 最後はポーランドを下し3勝締め

[ 編集部 ]
【セブンズW杯】 女子日本は過去最高更新の9位 最後はポーランドを下し3勝締め
チャレンジファイナルを制し笑顔のサクラセブンズ(Photo: Mike Lee - KLC fotos for World Rugby)


 サクラセブンズ(女子7人制ラグビー日本代表)が、ラグビーワールドカップ・セブンズで過去最高順位を更新する9位で熱闘を終えた。
 南アフリカのケープタウンで開催されてきた「ラグビーワールドカップ・セブンズ 2022」は、現地時間9月11日に順位決定戦がおこなわれ、チャレンジトーナメントを勝ち上がって9位・10位決定戦に臨んだ日本は、ポーランドに17-12で逆転勝ちした。

 両チームは1か月前にワールドセブンズシリーズのコアチーム昇格決定戦でも激突していて、リベンジに燃えていたポーランドが前半は優勢だった。
 ポーランドは、4分に快足ランナーが大外を抜けて先制し、6分にも日本のディフェンスを破って連続トライを挙げた。

 それでも、12点ビハインドとなった日本はハーフタイム前、根気よくボールをつなぎ、原わか花(東京山九フェニックス)がハーフウェイから疾走してトライを奪い返し、5-12で前半を終えた。

 後半もタフな戦いが続くなか、日本は3分、ベテランの中村知春(ナナイロ プリズム福岡)がラインアウトでボールをスチールし、攻めに転じて敵陣深くに入り、PKを得ると、原が速攻を仕掛けて連続トライ。2点差に詰めた。

 そして、勢いづいた日本は6分にも相手の反則から速攻、キャプテンの平野優芽(ながとブルーエンジェルス)がクイックタップから仕掛けてゴールに持ち込み、逆転となった。

 その後、ワールドカップ・セブンズ初出場のポーランドも最後まで奮闘したが、日本が鍛えてきたディフェンスでリードを守りきり、歓喜となった。

 ノックアウトトーナメント方式の今大会、日本は1回戦で強豪のフィジーに敗れトップ8入りを逃したが、その後のチャレンジトーナメントでは負けることなく、3勝をあげてチャレンジトロフィーを獲得した。

 日本ラグビー協会によれば、ワールドカップ・セブンズにおいて9位という成績は男女を通じてセブンズ日本代表史上最高位。
 歴史をつくったサクラセブンズの鈴木貴士ヘッドコーチは、「目標のベスト8には届きませんでしたが、9位という結果で、選手たちが着々と成長していることを示せたと思います。以前はミスをしたりトライを取られると自ら落ち込んだりリズムを崩す癖が見られたのですが、普段のきつい練習中から気持ちを切り替えることを口に出してやってきたことが今回実を結んだのだと思います。ここからさらに上に行くためにも、12月からのワールドシリーズにチャレンジし、2024年(パリオリンピック)への弾みにしたいと思います」と述べ、さらなる高みを目指す。
 そして、キャプテンとしてチームを引っ張った平野は、「サクラセブンズはしばらく良い結果が出せず、苦しい時期が続いていましたが、今回の9位は自信になると思います。ここからまた一体感が生まれて、さらに成長していきます」とコメントした。

ポーランド戦で逆転トライを決めた主将の平野優芽(Photo: Mike Lee – KLC fotos for World Rugby)

<女子セブンズ日本代表 登録メンバー>
1.中村 知春(ナナイロ プリズム福岡)
2.梶木 真凛(自衛隊体育学校)
3.三枝 千晃(北海道バーバリアンズ ディアナ)
4.大竹 風美子(東京山九フェニックス)
5.水谷 咲良(東京山九フェニックス)
6.平野 優芽(ながとブルーエンジェルス)  
7.大黒田 裕芽(東京山九フェニックス)
8.大谷 芽生(立正大学/ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
9.小出 深冬(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)
10.永田 花菜(日本体育大学)
11.原 わか花(東京山九フェニックス)
12.須田 倫代(追手門学院VENUS)

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