日本代表 2022.06.09

エマージングブロッサムズで田村&立川のコンビ復活。辻雄康、メイン平など若手にもチャンス。

[ 編集部 ]
エマージングブロッサムズで田村&立川のコンビ復活。辻雄康、メイン平など若手にもチャンス。
オンラインインタビューに応じる田村優


 6月11日に秩父宮ラグビー場でおこなわれるチャリティーマッチでTONGA SAMURAI XV(トンガサムライフィフティーン)と対戦する、EMERGING BLOSSOMS(エマージング ブロッサムズ)のメンバーが発表された。エマージング ブロッサムズは日本代表候補となるNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)のメンバーで編成された。

 エマージング ブロッサムズを率いる堀川隆延ヘッドコーチ(HC)いわく、日本代表のジェイミー・ジョセフHCとコミュニケーションをとりながら、「いまいちばん日本代表に近い選手をスタートメンバーに選びました。リザーブは、次のレベルに来る選手たち」。
 先発には、ワールドカップ経験者でもあるSO田村優、CTBの立川理道、ラファエレ ティモシー、LOヴィンピー・ファンデルヴァルトなどが名を連ね、リーグワン新人賞のWTB根塚洸雅ら若手も選ばれている。
 FL德永祥尭はけがのため合宿に参加しておらず、今回の試合メンバーには入っていない。

 6月3日から大分県別府市で合宿をおこなってきたNDSは、『GRIT(グリット=やり抜く力)』という言葉をスローガンに掲げている。「日本代表を目指していく、チャレンジしていく、成長するグロースマインドを持って、代表がやろうとしていることを一人ひとりがやりきる、ということに尽きると思います」と堀川HC。そのなかで自分の個性もしっかり出し、最大限のパフォーマンスを発揮することを期待する。

 そして今度の試合は、1月に発生した海底火山の大規模な噴火によって甚大な被害を受けたトンガ王国に対し、復興支援を目的としたチャリティーマッチであり、ラグビーにおいてトンガと日本は昔から結びつきが強く、これまで多くのトンガ出身選手が日本代表として活躍した歴史もあり、堀川HCは「トンガサムライの選手たちとの対戦には敬意をもって戦っていきたいと思います」とコメントした。

エマージングブロッサムズを指揮する堀川隆延HC

 キャプテンを務めるのは田村優。日本代表として68キャップを持つ経験豊富な33歳は、今夏は宮崎で合宿中の日本代表ではなくNDSでの始動となったが、「どこからスタートするにせよ、大きなゴールがあるわけで、まずはこのチームでできるというのが貴重な経験だと思います」と語る。
 トンガサムライフィフティーン戦と6月18日のウルグアイ代表戦(第1戦)はNDSのメンバーを中心に臨み、そこから数人を日本代表にピックアップして7月のフランス代表戦などを見据えるスコッドに加える可能性があるが、田村は「まずは2週間、このチームにフルコミットで、僕の持っているものを全部出す。体がどうなろうと全部出しきろうということだけですね、僕は」と述べ、目の前のことに集中する。

 NDSでスタートとなった田村だが、2015年のワールドカップなどでともに戦った立川理道らと再び一緒にプレーをするのが楽しいようで、「安心感がありますね。特にハルと一緒にやるのは久しぶりだし、嬉しいですね。久しぶりにラグビーを楽しめている。それだけでもこの合宿に参加させてもらっている意味があるかなと思います」と語った。

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