実力伯仲の戦いは青山学院大に軍配。立教大を34-25で破る。
青山学院大と立教大の一戦。
ともに入替戦の出場が決まっていた実力伯仲の戦いは、青山学院大に軍配が上がった。
11月27日。江戸川陸上競技場で関東大学対抗戦Aの最終節がおこなわれ、青山学院大が立教大を34-25で破り、待望の一勝を手にした。
これで青山学院大が7位、立教大が8位となり、それぞれ対抗戦B2位の明治学院大、1位の成蹊大との入替戦に臨む(12月12日)。
「昨年度負けていることもあったので、何より勝てたことがよかった」と青山学院大の清水孝哉監督。新指揮官が安堵する一方、SO桑田宗一郎主将は対照的だった。
「スコアで上回ったので、自分たちのやってきたことは間違ってなかったのかな、とは思います。でも戦術だったり細かいところはまだまだ」
キャプテンの表情が険しかったのは、前半を思うように進めなかったからだろう。
前半、スコアで上回ったのは立教大だった。
先制トライは青山学院大が奪う。前半10分、キックパスを受けたWTB榎本拓真がインゴールに入った。
だがそこからは立教ペース。13分にPGで詰めると、直後のキックオフからFB天羽秀太がラインブレイク、最後は福壽佳生が抑えて逆転した(10-7)。
さらに1PGを加えた後、WTB榎本に走られたが、前半終了間際にラインアウトモールを押し込み、リードを保った。
12-18で後半を迎えた青山学院大は、風上に立ったところでキックを多用。エリアを確保し、徐々に優位に立った。
9分にモールで1点差まで詰めると、15分にも5㍍スクラムでプレッシャーをかけて逆転(24-18)。4分後にPGも決めた。
立教大は26分にFB天羽が再びラインブレイクからトライが決まり差を縮めたが、反撃はここまで。試合終了間際に青山学院大が再びモールを押し込んで勝負を決めた。
主将で司令塔の桑田はFWを称えた。
「FWが毎日厳しい練習を積み重ねてきたのを見てきましたし、今日はFWが頑張ってくれたので、試合を運びやすかった」
一方で立教大のゲームキャプテンを務めたFL山本開斗は「前半は今年強みにしてきたディフェンスで、前に出て止めることができていた。でも後半にペナルティを重ねてしまった。時間があるのにもかかわらず、逆転されて少しずつ焦りが出て、プレッシャーをかけたいという思いが逆にペナルティになってしまった」と悔やんだ。
この日、立教大のPR麻生典宏主将は手の骨折で出場できなかったが、両チームのキャプテンは桐蔭学園出身の同級生だ。2人とも初のキャプテンで、お互いにキャプテンとしての悩みを相談していたという。
麻生は「(そういう意味でも)この試合に勝ちたい気持ちはありました」。麻生は入替戦での出場も厳しい見込み。
それでも、「できることでチームをサポートし続ける。キャプテンの姿勢をしっかり貫いて、勝利で最後は終わらせたい」と入替戦に向けてチームへの貢献を誓った。