オーストラリアは欧州遠征3戦全敗 最後は勝利目前でウェールズに逆転負け
南半球4か国対抗戦で2019年ワールドカップ優勝チームの南アフリカ代表などを下して世界ランキング3位に上昇したオーストラリア代表だが、11月のヨーロッパ遠征は、日本のクラブチームに所属するキープレーヤーのCTBサム・ケレビ、FL/NO8ショーン・マクマーン(以上、東京サントリーサンゴリアス)、SOクウェイド・クーパー(花園近鉄ライナーズ)を欠いたことも影響したか、0勝3敗に終わった。
ツアー最終戦はカーディフのプリンシパリティスタジアムでウェールズ代表と対戦し、28-29で競り負けた。
この試合は主将のFLマイケル・フーパーもけがで欠場となったオーストラリア。序盤に先制したものの、前半14分にNO8ロブ・ヴァレティニが危険なプレーで一発退場となり、21分には不正なプレーをしたFBカートリー・ビールにイエローカードが提示され、一時13人になる苦しい展開となった。
ウェールズは数的有利を活かして逆転、スコアを重ね10点差をつけた。
しかし、56分(後半16分)にウェールズにイエローカードが出て、14人×14人の戦いとなったオーストラリアは息を吹き返す。60分、前半に10分間退出していたビールの突破からチャンスを広げ、次々とつないでSHニック・ホワイトがトライ。その後、ウェールズにペナルティゴール(PG)で突き放されたものの、20-26で迎えた70分、オーストラリアはCTBハンター・パイサミの突破からチャンスとなり、すばやい連続攻撃でWTBフィリポ・ダウングヌが左隅に飛び込み1点差とした。タッチライン近くからのSOジェームズ・オコナーのコンバージョンは左ポストに当たってはね返され、逆転ならず。
それでも77分、自陣でボールを回していたウェールズに対し、LOウィル・スケルトンがブレイクダウンでからんで相手のノット・リリース・ザ・ボールとし、オーストラリアはPGチャンスを獲得する。ポスト正面、約45メートルの距離からビールがショットを決め、28-26と逆転した。
しかし、試合終了間際、2点ビハインドとなったウェールズが怒涛の攻撃でゴールに迫り、両チーム必死の攻防のなか、オーストラリアにオフサイドの反則。PGをSOリース・プリーストランドが決め、ウェールズの逆転勝利となった。