女子 2021.10.20

女子日本代表がW杯出場権獲得 コロナ禍でアジア予選実施できずランキングで決定

[ 編集部 ]
女子日本代表がW杯出場権獲得 コロナ禍でアジア予選実施できずランキングで決定
今月中旬、菅平で合同合宿をおこなった女子15人制日本代表の候補選手たち(撮影:松本かおり)


 ワールドラグビーは10月20日、来年ニュージーランドで開催されるラグビーワールドカップ(女子大会)の出場権を女子日本代表が獲得したと発表した。新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響で旅行・検疫に関わる規制が続く状況を踏まえ、アジア地区予選の改定を決定。現在、女子の世界ランキングがアジアのなかで最上位である日本(12位)に自動的に出場権が与えられ、カザフスタン(15位)と香港(18位)はプレーオフに臨み、勝者は世界最終予選へ進むこととなる。

 もともと、第9回目となる女子のラグビーワールドカップは2021年に開催されるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期が決定。日本、カザフスタン、香港の3チームが総当たりでおこなう予定だったアジア予選も当初は2020年3月に実施する計画だったが、何度もスケジュール変更を余儀なくされ、本大会まで1年を切ったことから、時間的な問題も含めさまざまな状況を勘案し、今回の改定案をアジアラグビーにて合意の上ワールドラグビーが承認し、決定となった。

 サクラフィフティーンの愛称で知られる女子ラグビー日本代表のワールドカップ出場は、2大会連続5回目となる。

 日本ラグビー協会の森重隆会長は、「コロナ禍における3チームでのアジア予選開催に関し最後までご検討・ご尽力いただいたアジアラグビーとワールドラグビーの関係者の皆様に敬意を表し、感謝申し上げます。女子日本代表には、アジアの代表としてラグビーワールドカップ2021に参加することの自覚を持ち、引き続き精進してほしいと思います。当協会では、女子日本代表がラグビーワールドカップで最高の成績を残せますよう、さらなる強化を進めてまいります。世界に挑戦するサクラフィフティーンへ温かいご声援のほど、よろしくお願い申し上げます」とコメントした。

 ラグビーワールドカップ2021(2022年10月8日~11月12日に開催)の組分け抽選はすでにおこなわれており、「アジア 1」として出場権を獲得した日本は、カナダ(現世界ランキング3位/前回大会5位)、アメリカ(現世界ランキング6位/前回大会4位)、イタリア(現世界ランキング7位/欧州予選1位)と一緒のプールBに入る。

 女子日本代表のレスリー・マッケンジー ヘッドコーチは、「ニュージーランドで開催されるラグビーワールドカップ本大会に向け、より確かなプランを組み立てられること、アジアを代表する国としてプールBで戦えること、共に光栄だと感じます。それと同時に、カザフスタンと香港に挑戦する機会を失ったことは重く受け止めています。両国の残りの予選のプロセスでの健闘を祈ると共に、全ての関係者の安全と健康を願っています」とコメントした。

 女子日本代表は来月、ヨーロッパに遠征し、テストマッチを3試合おこなう予定。ウェールズ代表、スコットランド代表、そしてアイルランド代表に挑む。

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