国内 2021.07.06
近大・福山主将が「打倒天理」への思いを語る。関西のダークホースとなれるか。

近大・福山主将が「打倒天理」への思いを語る。関西のダークホースとなれるか。

[ 編集部 ]
関西大はスクラムの練習がなかなかできない中で、フィールドプレーで相手を上回った(撮影:平本芳臣)

 同日に行われた7位決定戦では、関西大と大体大が対戦。大体大がスクラムで再三ペナルティを奪うも、詰めの甘さが露呈し、効率良くスコアした関西大が35-14で勝利した。

「勝ちがずっとなかった中で今日勝てたことは非常に良かった」と関西大のPR龍田恭佑主将は安堵する。
 先制トライを決めたのは龍田主将だった。前半3分、両PRでパスをつないでトライ。12分に同点とされるも、21分にFL池原自恩のラインブレイクを起点に突き放した。14-21で前半を折り返す。後半もディフェンスで粘りを見せて失点を0に抑え、2トライを追加した。

 コロナ禍の影響を受ける関西大は、現在も上限45人の人数制限下でトレーニングを行っている。ケガの離脱者により、繰り上がって練習に復帰した選手も体力を戻すところから始めるなど、厳しい現状だ。その中で勝利を収められたことは部員たちの励みになる。

 フィールドプレーに注力する関西大とは対極的に、大体大は安藤栄次HCが昨年から強化してきたセットプレーを軸に戦った。スクラムでは完全に圧倒。何度もペナルティを奪った。ペナルティの総数は大体大の4に対して、関西大は12。数字からもその強さが分かる。だが直後のキックやラインアウトでミスを重ね、スコアにつなげることができなかった。

 敗れはしたが安藤HCは沈むことなく言った。
「目指す方向が見えた試合だった。フィジカルのトレーニングや走り込みを弱音吐かずにやってくれている。失速しているイメージはない」

 メンバー23人のうち、4年生はたったの2人。NO8吉田海主将は「4年生が教育実習でごそっと抜けて苦しかったが、3年生以下のフロントローやLOの成長が特に著しかった。4年生が戻ってくるこれからが楽しみ」とレベルアップを誓う。

 Bリーグに所属する大体大は昨年入替戦が行われなかったとあり、今年にかける思いは強い。「この3トライ差を縮めて、どれだけ上回れるか。今はこの立ち位置を受け止めて、秋に勝てるチームを作りたい」と吉田主将は意気込んだ。

 また前週には1回戦を棄権した立命館大が龍谷大を20-17で辛くも下し、9位に入った。11位決定戦は朝日大の棄権により、IPU環太平洋大の不戦勝となった。

「若いメンバーでゲーム経験も少なく、これからゲームプレッシャーを経験していくしかない」と安藤栄次HC。写真はHO茨木拓也(撮影:早浪章弘)

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