セブンズ 2020.12.25

男子7人制日本代表第三次オリンピックスコッド発表 明大の石田吉平ら20名

[ 編集部 ]
男子7人制日本代表第三次オリンピックスコッド発表 明大の石田吉平ら20名
明治大学の石田吉平。“和製コルビ”と呼ばれるほど、鋭いステップの持ち主(撮影:松本かおり)


 日本ラグビー協会は12月25日、開幕まであと7か月となった東京オリンピックへ向け、男子7人制(セブンズ)日本代表第三次オリンピックスコッドの20名を発表した(メンバーは下記)。
 彼らは7人制日本代表専任選手であり、2021年1月16日から始まるトップリーグではプレーしない。オリンピックスコッドの選手が所属するチームに対しては、トップリーグで特別枠選手の試合エントリー及びオン・ザ・ピッチ数増を認める特別措置を講じる関係で、該当する選手を明らかにする必要があるため、男子はこのタイミングで第三次オリンピックスコッドの発表となった。

 女子7人制日本代表についてはこのタイミングで発表する特別な理由がないことと、ヘッドコーチが交代したばかりということもあり、今回は発表されなかった。しかしながら、本城和彦 7人制日本代表チームディレクターによれば、女子に関しては現時点で、けがをしている選手も含め、オリンピックスコッドが18名、トレーニングスコッドが5名、そして直近で練習生として呼んでいる選手が3名おり、計26名が代表候補となっている。

 男子は、明治大学2年の石田吉平がスコッドに復帰。すでにワールドセブンズシリーズを経験するなどオリンピック候補のひとりだった石田は、この約半年間は日本代表の活動には参加せず明治大学で活動していた。コロナ禍のなかで日本代表と大学の行き来をすることは感染のリスクがあり、寮生活をしていることも考慮され、また、大学の試合が秋・冬にあったことから、大学でトレーニングをしながら15人制の試合に出ることが7人制の強化にも有効ではないかということで、岩渕健輔ヘッドコーチが本人とも話をし、別で強化を進めてきた。今年度の大学シーズンが1月11日の全国大学選手権大会決勝で終わるため、同12日から始まる男子7人制日本代表の活動には参加できる。

 東京オリンピックでのメダル獲得へ向け、強化の場として考えられていた2021年のワールドセブンズシリーズは、新型コロナウイルスが世界各地で再び感染拡大しているため、動向がはっきりしていない。そんな状況のなか、国際統括団体のワールドラグビーは地域ごとの大会開催を目指しており、岩渕ヘッドコーチはチームとしての強化プランについてこう述べた。
「いまのところ男女とも、3月上旬から中旬にかけて、海外に遠征に行きたいと考えている。候補としてはオセアニアエリア、ヨーロッパエリア、アジアエリアの3つのパターンを考えていて、そのときの状況によって、渡航できるかどうか、感染対策は十分か、また行ったあとの隔離期間なども検討しなければならない。いまのところ、3月になるべく2大会、4月に1大会、5月に2大会と、オリンピックまでになんとか5大会を目安にチームとして強化したい」

 今回発表された第三次スコッドの20名が「オリンピックに近い」ということは選手たちにも伝えられたが、まだ最終メンバー確定ではなく、ここから絞り込んでいくため、指揮官は「最後まで競争していくように、危機感を持ってもらうような取り組みをしていく」と語った。


<男子7人制日本代表 第三次オリンピックスコッド>

石田吉平(明治大学)
小澤大(日本ラグビー協会/トヨタ自動車ヴェルブリッツ)
加納遼大(明治安田生命ホーリーズ)
合谷和弘(日本ラグビー協会/クボタスピアーズ)
坂井克行(豊田自動織機シャトルズ)
セル ジョセ(日本ラグビー協会/近鉄ライナーズ)
副島亀里ララボウ ラティアナラ(コカ・コーラレッドスパークス)
津岡翔太郎(コカ・コーラレッドスパークス)
トゥキリ ロテ(日本ラグビー協会/近鉄ライナーズ)
中川和真(キヤノンイーグルス)
野口宜裕(セコムラガッツ)
羽野一志(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)
林大成(日本ラグビー協会)
彦坂匡克(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)
藤田慶和(日本ラグビー協会/パナソニック ワイルドナイツ)
ヘンリー ブラッキン(日本ラグビー協会/NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)
ボーク コリン雷神(日本ラグビー協会/リコーブラックラムズ)
松井千士(日本ラグビー協会/キヤノンイーグルス)
本村直樹(ホンダヒート)
ジョセファ・リリダム(日本ラグビー協会/NTTドコモレッドハリケーンズ)

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