海外 2020.10.23
姫野和樹、海外挑戦の決意語る。「いまの自分に必要なのはスーパーラグビーにある」

姫野和樹、海外挑戦の決意語る。「いまの自分に必要なのはスーパーラグビーにある」

[ 編集部 ]
昨年のワールドカップで大活躍だった姫野和樹。もっともっと成長したい(Photo: Getty Images)

 日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは賛成してくれた。
「ジェイミーは、海外に挑戦することはすごく大事と言っていました。日本代表のヘッドコーチとしては今シーズンに行ってほしい、と。来年度から日本代表としての活動が始まるので、代表活動になるべく帯同してほしいという思いが強いんじゃないでしょうか。僕的にも、来年度は新リーグが始まるし(2022年1月からスタートの見通し)、今年度がチャンスかなと思ったので、このタイミングにしました」

 来年6月26日には日本代表とブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズが対戦することが決まった。大きく成長して帰ってきてくれることをジャパンの指揮官は期待している。

 日本代表のチームメイトにも相談し、かつて母国ニュージーランドのチーフスでも活躍したキャプテンのリーチ マイケルには「姫野はやれるから、行きなさい」と言ってもらった。ほかにも、オーストラリアのレベルズなどでプレーしたことがある堀江翔太ら、いろんな選手に後押ししてもらい、決意は固まった。

 もちろん、快く送り出してくれたトヨタの関係者にも感謝の気持ちでいっぱいだ。
「自分の挑戦に対して、豊田章男社長からも『どんどん海外に出て活躍するべきだ』というお言葉をいただいた。自分がこれからやらなければいけないことがより明確になりました」

 ハイランダーズの来季ヘッドコーチには、日本代表のアタックコーチとして姫野をよく知るトニー・ブラウンが就任することになった。同じく日本代表のS&Cコーチであるサイモン・ジョーンズもハイランダーズのスタッフであるため、心強い。
「僕のことをよく知っているし、僕に足りないものもブラウニーは知っているので、さらに伸ばすには僕のことをより理解している人がいるのは大きいと思います」

 昨年のワールドカップではナンバー8、フランカーとして日本代表の全5試合に先発したが、ハイランダーズではどこだってやるつもりだ。
「試合にでることが最優先。ロックで出てほしいと言われればロックで準備しますし、フランカーと言えばフランカーでやる。まずは試合に出ることが大事だと思っています」

 ハイランダーズでの目標は、個人的には全試合出場。チームとしては、6年ぶりの優勝を目指す。
「自分のパッションやリーダーシップをあちらでも発揮できるように、チームを引っ張っていけたらと思います」

 ニュージーランドへ渡航するまで、しばらくはトヨタで練習を続ける。
 新型コロナウイルスの影響でチーム活動を制限されていた期間中もトレーニングをしてきたので、体が強くなったのを実感しているし、コンディションもいい。
「このまましっかりいい準備を続けて、ニュージーランドに行きたいです」

 ジャパンの将来を担う26歳の姫野が、ラグビー王国で挑む。

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