欧州で今週末プロ14再開。残り試合は同国チーム同士のダービー、南ア勢はコロナ禍で困難か。
新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をとりながらスポーツを再開したヨーロッパで、ラグビー界は、イングランド最高峰リーグのプレミアシップに続き、今週末には複数国のチームが参加する「プロ14」で約6か月ぶりにキックオフの笛が鳴る。本来ならば、レギュラーシーズンは1チームあたり21試合を戦うが、コロナで長期中断を余儀なくされた2019-2020シーズンは、13ラウンド消化後に再開するリーグ戦の残りは2ラウンドと短縮し、試合はすべて国境をまたがず、同じ国のチーム同士で戦うダービーマッチとなる。
それぞれの政府のアドバイスが変更されない限り、試合はすべて無観客でおこなわれる予定。
現地時間8月21日にイタリア勢のベネトンとゼブレがトレヴィーゾで対決し、翌日からはウェールズ勢(スカーレッツ、カーディフ・ブルーズ、オスプリーズ、ドラゴンズ)、スコットランド勢(エディンバラ、グラスゴー・ウォリアーズ)、アイルランド勢(レンスター、マンスター、コナート、アルスター)も待ちに待ったキックオフを迎える。
しかし残念ながら、南半球のスーパーラグビーから除外されたあと2017年からプロ14に参加している南アフリカ勢のチーターズとサザン・キングズは、国内の新型コロナウイルス感染者の累計が世界で5番目に多い58万人を超えており、現時点では試合をできる状況にない。ラマポーザ大統領は、新たな感染者の数が大きく下がりピークを越えたとして、経済活動の制限緩和を発表し、ラグビー選手については近日中にフルコンタクトトレーニングを再開できるようになると見られているが、試合開催可能になるのは早くても9月からといわれており、スケジュール的に、チーターズとキングズが今後の2019-2020プロ14でプレーすることは難しいかもしれない。
8月末に最終ラウンド(第15節)を終えたあとは、2つに分かれたカンファレンスの各上位2チームがプレーオフ(ファイナルシリーズ)に進み、9月第1週末に準決勝、9月12日が決勝となる。ちなみに、今季カンファレンスAで13試合を戦い6勝7敗(勝点32)だったチーターズと、カンファレンスBで1勝12敗(勝点7)だったキングズについては、プレーオフ進出の可能性は消滅している。