コラム
2020.03.19
宗像で泣きじゃくったNZの少女、東京オリンピックを目指す。
あれから2年。19歳になったホッサムは今年2月、ブラックファーンズ・セブンズの一員として、ワールドラグビーセブンズシリーズのシドニー大会で念願のデビューを果たした。2018年後半に肩の再建手術を受けた影響もあり、デビューには少し時間がかかったが、ホッサムはいま確かに、東京オリンピックを目指す候補選手のひとりである。
地元メディア『Newsroom.co.nz』のインタビューで、彼女はこんなことを話している。
「19歳である私の目標はスポンジになることです。選手として、そして人として成長するためにできる限り吸収するように心がけています。今年はオリンピックがあるため特別です。東京行きの飛行機に乗れる保証はありませんが、すべての機会に全力を出し切りたいと思っています」
2年前に宗像で泣きじゃくった少女は、東京でオリンピアンになれるだろうか。
金メダルを目指す誇り高きブラックファーンズ・セブンズには世界的スターがひしめいており、競争を勝ち抜いて黒衣を手にするのは簡単ではない。17歳で初めて参加した代表候補のキャンプで、ポーシャ・ウッドマンやナイアル・ウィリアムズの向かいに座ったとき、自分はチームの赤ちゃんのようだったと述懐するホッサムだが、「東京2020に参加したい」とハッキリ口にしている。
新型コロナウイルスにより暗い社会になってしまったが、アスリートたちは活動を制限されながらも、挑戦をあきらめてはいないだろう。
すべてのアスリートに大きな拍手を送りたい。エールを込めて。
そして、世界中の人々がスポーツを楽しめる日が一日も早く戻ってきますように。
東京でたくさんの笑顔を見たい。