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2019.09.11
映画『ブライトン ミラクル』が示した二つの奇蹟(前)
まるで「最低 vs 最強」。冒頭の扱いが苦々しい。
ワールドカップ史上最低の成績を残す日本が、優勝2回の南アフリカを破った試合を題材に取っている。
「スポーツ史上最大のアップセット」を描いた作品「ブライトン ミラクル(THE BRIGHTON MIRACLE)」のリリースに伴って、プレミアム試写会が9月11日に都内でおこなわれた。
名将エディ・ジョーンズは、いかに苦境を乗り越え、不可能を可能にしたのか。不屈の精神と勇気でボクスに立ち向かう男達に世界が震えた…。
見どころは、エディと日本ラグビー協会、エディと選手たちの葛藤。骨きしむ身内のやりとりは、のちに強敵を倒す大きなエネルギーになっていく。
そしてより惹きつけられるのは、常軌を逸した厳格さとストイックさで突き進むエディ監督が抱えるバックグラウンドと、エディ自身との葛藤だ。
東洋人(日系アメリカ人)を母に持つことで家族もろとも受けるいじめや差別。跳ね返した本人の気概は、母、父からもらった大きな愛情と知性に支えられていた。
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