国内
2019.08.07
東芝復活へ、土台の4強。もう一度自信をつかむ
「最後の場面、チャンスをものにできず悔しい」
試合後の東芝SH小川高廣の目には光るものがあった。ファンとのグリーティングタイムにはきっと笑顔で臨んだ誠実なキャプテン。その後の記者会見では、また悔しさがこみ上げ言葉に詰まる場面も。
8月4日、熱帯夜のトップリーグカップ戦樹決勝、三ツ沢ニッパツでは、クボタが東芝を31−24で破って決勝進出を決めた。点差は7点。終了間際は、クボタ13人、東芝15人の絶好のチャンス。トライとゴールを奪えばトライ数差で上回る東芝が、ゴール前に張り付いて猛攻を仕掛けていた。守るクボタはそのプレッシャーに堪らず反則を連発、シンビンを2人出していた。
東芝はゴール前5メートルのペナルティでスクラムを選択、プレッシャーをかけたが、トライは奪えず7点差のままノーサイドに。2人多い状況、しかも、クボタのシンビンは2人ともFWという好機を生かせなかった。
ただ、東芝の瀬川智広監督は、選手たちがくだした判断を尊重した。
「FWでいくという判断だったと思う。結果的に、相手が2人少ないスペースを突くことはできなかったが、状況の中で選手が決めてやったこと。次につながる」
東芝は、トップリーグで5度頂点に輝いている名門だが、2009年を最後に覇権から遠ざかっている。このカップ戦は、「一人ひとりが自信を取り戻すことが、一番の目標だった」と小川主将。
優勝という結果には届かなかったが、足掛かりはできたと感じている。
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