ワールドカップへ向け「新たな戦術も」
本番まで約100日。日本代表候補発表会見・指揮官コメント
「宮崎での合宿では、これまでのチームの修正と、一から作り直していく部分とがある。新たな戦術も導入していく」
日本代表ヘッドコーチは緊張した面持ちで、直近の強化内容に触れた。
W杯まで100日あまりとなった6月3日、日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ、15人制日本代表強化委員長・薫田真広氏が都内で会見を行い、パシフィック・ネーションズカップ(=PNC:7月27日~8月10日)へ向けた宮崎合宿(6月9日開始)の日本代表候補42人(FW:26、BK:16)を発表した。
<日本代表 宮崎合宿参加メンバー>は こちら
新たに選出されたのはスーパーラグビー・チーフスのWTBアタアタ・モエアキオラ(神戸製鋼)、2015年のワールドカップ(W杯)代表のLOトンプソン ルーク(近鉄)ら。一方で、同じく2015年代表のWTB山田章仁(NTTコミュニケーションズ)、CTB立川理道(クボタ)らは選外となった。代表候補合宿に参加していたPR浅原拓真(東芝)、HO庭井祐輔(キヤノン)、LO大戸裕矢(ヤマハ発動機)、FL西川征克(サントリー)、SH内田啓介(パナソニック)、SO山沢拓也(パナソニック)らも入っていない。
日本代表は今回発表のメンバーで3度の合宿を行い、W杯対戦国の対策などが進む。
選手選考の発表はあと2回。
次回はPNC終了後、8月18日からの「網走合宿」参加選手40人。
そして、直後の8月31日に発表されるメンバーが、W杯最終登録31人となる。
<日本代表 宮崎合宿参加メンバー>は こちら
<日本代表 活動スケジュール(日本ラグビー協会HP)>は こちら
◼️ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ会見(抜粋)
*宮崎では、新たな戦術を導入、国別対策も
*バック3には対戦国に対応できる「高さ」を
*代表資格の有無、結果を待たず「まず強化を」
*複数ポジションOKの選手を
*宮崎では、新たな戦術を導入、国別対策も
メンバー発表前には、これまでと今後の代表強化の流れを説明。直近の宮崎合宿では3回のうち2回を、PNCの準備に特化するとしている。しかし、実際は、宮崎合宿がW杯本番に向けた具体的な準備になることは間違いない。会見中盤でもジェイミーHC自身が触れているように、「代表資格の有無が明らかでない選手も今回のメンバーに含まれていること」は、PNCではなくW杯への準備が大きな比重を占めいていることを物語る。
私にとって最も大きなフォーカスは、多大なプレッシャーがかかるW杯で、その状況に対応して力を発揮できる選手を育てることにあった。選手たちは順調に成長を遂げている。リーダー陣は我々指導陣にも、わたし自身にも「何を、なぜ」やっているのかの確認に来る機会を自ら作ってきた。結果、とても良い意思統一ができていると感じる。
現状のスコッド42人を選んだ今後は、PNCの準備に入る(次の選考は8月中旬で40人に)。この過程では、何名かの選手を外さなくてはならず、とても苦しい作業になる。