海外
2019.02.26
チーム・オブ・ザ・ウィーク選出PR山下裕史、サンウルブズのスクラムを変える。
赤道直下の国では崩壊したスクラムが、まだ寒い東京では相手を押し込んだ。
2月16日、シンガポールで迎えた開幕戦でシャークスに大敗したサンウルブズが、翌週、秩父宮ラグビー場でおこなわれたワラターズ戦では勝利を手にしかけた。
10-45から30-31へ。
相手が違うとはいえ、試合内容が劇的に改善されたのはスクラムでの奮闘がもっとも大きな理由だったか。
変化の中心にいたのはPR山下裕史だ。
スクラムで強烈なプッシュを見せたほか、相手ボールをターンオーバーし、11回のタックル中10回に成功。WTBで2トライを奪ったゲラード・ファンデンヒーファーとともに、スーパーラグビー第2週の『チーム・オブ・ザ・ウィーク』に選ばれる活躍だった。
シャークス戦では途中からピッチに立った男は、ワラターズ戦では3番を背負って試合のスタートからスクラムで健闘した。
2015年のワールドカップも経験し、日本代表キャップ51。2016年にはチーフスでもプレー(8試合出場)した33歳のベテランは、積み重ねてきたものを自分だけでなく、FW全体のパフォーマンスに活かした。
付け焼き刃では必ず綻びが出てしまうスクラム。
だからベテランは、日常の練習からFWの選手たちと密に意見を交わす。
183センチ、122キロと堂々の体躯を誇るタイトヘッドPRは、ワラターズ戦を終えて「自分の役割は果たせたかな」と話し、この日に向けての準備について振り返った。
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