国内 2017.01.01

東京は花園で初のベスト8入り! 常翔学園は日本航空石川との激闘制す

東京は花園で初のベスト8入り! 常翔学園は日本航空石川との激闘制す
大阪桐蔭のラストアタックに耐え、ノーサイドの笛が鳴って喜ぶ東京(撮影:太田裕史)
 春の全国選抜大会で4強入りし、冬の全国高校大会でも上位進出を狙う東京(東京第1)は1月1日、3回戦で同じBシードの大阪桐蔭(大阪第3)を12−3で下し、花園で初のベスト8入りを果たした。
 看板のシャローディフェンスはさらに鍛えられており、相手にトライを許さなかった。
 東京は前半2分、ハーフウェイから抜けたWTB水野景介がハンドオフで左タッチライン際を粘ってFB工藤大空につなぎ、先制。16分にはハイパントでプレッシャーをかけて連続攻撃、CTB後藤優大がディフェンダーを引きつけてオフロードでCTB野口幹太につなぎ、12−0で前半を終えた。
 出足速い東京のディフェンスに苦しんでいた大阪桐蔭は、後半11分にPGで3点獲得。しかし、数分後にも敵陣22メートルライン内に入り、アドバンテージをもらってキックパスを使ったが得点には結びつかなかった。再開後、ゴール前ラインアウトから攻め続けたが、東京は耐える。トライへの執念を燃やす大阪桐蔭はゴール前でスクラムも選択したが、ショートサイドを攻めたSHを東京はつかまえてターンオーバーし、ピンチを脱出した。大阪桐蔭はラストアタックでゴールラインに迫ったが、最後まで東京の壁は崩れず、紫ジャージーの若人たちが歓喜の瞬間を迎えた。
 優勝した第92回大会以来、4年ぶりに元日を花園で迎えた常翔学園(大阪第2)は、日本航空石川(石川)との3回戦を40−34で制し、準々決勝へ進んだ。
 熱闘、接戦となった。
 序盤は常翔学園ペース。開始1分、WTB勝又佑介のブレイクスルーで敵陣22メートルライン内に入り、すばやくリサイクルしてLOファイアラガ望サムエルが先制した。5分にはゲインしたFB池島龍門が鋭いフットワークで横にも揺さぶってFL石田吉平につなぎ、追加点。
 対する日本航空石川は14分、ラインアウトモールでゴールに迫り、ラックから、SH藤原忍が持ち込んでトライを奪い返した。20分に再び突き放されたが、27分にはハーフウェイ付近のスクラムから8−9でショートサイドを攻め、前方に大きく蹴ったSH藤原がタッチライン際に残ったボールを確保してインゴールに押さえ、トライが認められた。
 11点差に詰められた常翔学園はハーフタイム前、1年生FL石田が好走でゲインし、NO8安田司のパワフルな突進もあってゴールに迫り、すばやく右へ展開してCTB城川斗武がフィニッシュ。26−10で折り返した。
 だが、2回戦で國學院栃木と引き分け抽選で3回戦に進み、初のベスト8入りを目指す日本航空石川は後半も懸命に食らいついた。
 後半早々、SO河井優が敵陣10メートルラインから抜けてFB江本洸志につなぎ、9点差とする。8分にターンオーバーの応酬の末、失点したが、15分、ハーフウェイ付近でWTBシオサイア・フィフィタがおとりとなって空いたスペースをFB江本がブレイクスルー、そのままゴールへ走り切り、再びトライを奪い返した。日本航空石川はさらに18分、グラウンド中央のスクラムからファーストアタックで敵陣22メートルライン内に入り、WTBフィフィタのタテへの突進をはさんで、すばやく大きく右に回してWTB清水夏樹がフィニッシュ。4点差となった。
 しかし、常翔学園は24分、キックレシーブからのカウンターで敵陣深くに入って、さらにボールをつなぎ、LOファイアラガがゴールラインを割って大きな追加点を獲得した。
 それでもあきらめない日本航空石川は30分、トンガ出身で高校日本代表候補のWTBフィフィタが自陣10メートルラインから右を駆け上がり、パワーとスピードでそのままゴールに持ち込み、6点差に詰めた。
 が、ロスタイムの日本航空石川のラストアタックに対して、常翔学園は懸命に守り切り、激闘は40−34で試合終了となった。

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